![]() ![]() ![]() ![]() 中国3大ポータルめぐる中国ネット事情を探る(2)この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20031028/8.html
著者:株式会社サーチナ 執筆:有田 直矢
国内internet.com発の記事
株式会社サーチナが上海新秦信息諮詢有限公司(上海サーチナ)を通じて行った調査で、回答者の3分の1がインターネット有料サービスを現在までに使用していないと答えている一方で、それを上回る34%の人が、携帯電話端末へのショート・メッセージ・サービス( SMS )の有料サービスを利用していると答えている。
中国において、やはり携帯電話のコンテンツビジネスというものに注目が集まっている。しかし、それは携帯電話端末によるインターネットアクセスを通じて実現するものではない。中国では、まずパソコンを通じてインターネットにアクセスして、ポータルサイトなどが提供している SMS を利用して、その情報を携帯電話に送信するよう設定するという方法が一般的だ。 なぜこうした方法になったのか、いろいろな要因があるが、最も大きな要因として、日本がキャリアとメーカー、コンテンツプロバイダ( CP )の密接不可分な協力のもとに i モードを実現したのと比べ、中国ではそうしたコラボレーションに後れを取っているためだ。ただし、これは中国特有のものではない。日本の i モードがそれだけ特殊なものだと認識したほうがよい。携帯端末であれだけ手軽にインターネットサイトを閲覧できるのは、まだ世界では常識ではない。 上記の問題と絡めて、中国ではキャリアがもともとは国有企業で、現在では株式公開を行って、経営の透明化などを図ってはいるものの、本質的には、旧態依然とした国有企業気質を持ったまま存続していることが大きな障害となっている。そのために、メーカーや CP との協力もどうしても積極的になれないという側面がある。日本の CP の中国進出が相次いでいるが、その過程で最も苦労するのがキャリアとの折衝だと聞く。 ともかく、中国でもモバイルコンテンツは非常に可能性の高い、現在注目されている産業の一つになってきている。当然といえば当然で、中国には日本の総人口の倍に匹敵する2億5000万の携帯電話加入者数が存在する(2003年9月末)。白黒画面を含めたローエンド携帯電話の使用者が圧倒的多数のため、高付加価値コンテンツの提供とそのビジネス展開にはまだ時間はかかるが、それでもそのポテンシャルの大きさは折り紙付き。付加価値のない低レベルなコンテンツにしても、これだけの市場規模があれば、それこそ「ちりも積もれば山」となる。 i モードのように、携帯端末を通じて手軽にインターネットアクセスできない現状こそが、この「ちりも積もれば山となる」市場において、中国のポータルサイトが活躍できる場を創出することになった。新浪網(SINA)、網易(NETEASE)、捜狐( SOHU )というそれぞれ米ナスダックに上場し、中国インターネット業界を牛耳る中国三大ポータルサイトが、2002年中盤にそろって黒字転換できたのは、 SMS を中心とした携帯電話端末への情報サービスを事業の一つの柱として確立できたからだ。 SMS の利用件数を見てみよう。2001年、中国における SMS 利用件数は175億通程度だった。それでも、 SMS の1通あたりの料金は大体0.5元(1元=15円)とされているから、2001年の市場規模は87.5億元、日本円にしてゆうに1000億円市場とはなっていた。それが2002年には750億通にも達している。市場規模として5倍以上膨れ上がり、爆発的な成長というほかない。ポータルサイトの取次手数料を1%と換算しても、ポータルサイトの収益として数十億円が舞い込むことになる。最大手の新浪網の2001年1-3月期の赤字額でさえ560万ドル、一気に挽回できる。 上記はあくまでも数字の論理だ。現実はこのように簡単ではない。それでも2002年の中ほどになって、中国三大ポータルが相次いで黒字転換を果たすようになった背景に、この SMS の急成長及び「ちりも積もれば山」市場の存在があったことは間違いないだろう。2003年の旧正月(春節、中国圏における最大の祝日:今年は2月初頭)はそのわずか7日間で、中国の SMS 利用件数は70億通に達した。今年通年では1500億通は間違いないと見られている。中国ポータルサイトはまさに順風満帆、かと思われたが、それがそうでもない。 (執筆:有田直矢) 記事提供:サーチナ
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