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2004年2月5日 00:00

ネットコミュニティを活用した製品開発手法

メーカや各種サービス事業者が製品/サービスを新規開発するに当たり、世の中にすでに存在するネットコミュニティをどのように活用しうるだろうか(この稿では、自社でネットコミュニティを開設・運営するというパターンは除く)。以下、いくつかのパターンに分類して、それぞれを見ていこう。

1.ネットコミュニティの書込みデータの目視による、市場トレンドの大雑把な把握

製品/サービスの新規開発担当者であれば、当該分野の主なネットコミュニティとしてどのようなものが存在するか、当然チェックしておくべきである。歴とした営利企業が運営しているものもあれば、個人が運営しているものもあるだろう。

営利企業が運営するものは、おおむねコミュニティとしての秩序が保たれている。個人が運営するものは、運営者が高度なモデレーション(コミュニティにおける、司会者的な役割。荒らし書込みを繰り返す人物に注意したり、論争を仲裁したり、話題を提供して雰囲気作りをするなど。場合によっては、場を盛り上げるためのサクラ書込みを行うことも含む)を行っているところもあれば、運営者の身分を明らかにせず、限りなくアングラに近いところまで、ピンキリである。

一般的に、誹謗中傷、荒らしなどの魑魅魍魎が跳梁跋扈しているネットコミュニティであるが、「あんなものは役に立たない!」と一刀両断に切り捨てることは早計である。

それぞれのネットコミュニティごとに、独自のルール、独自の言葉遣いが存在する。そこに人と人とのコミュニケーションが存在する以上、それぞれのネットコミュニティごとの「使い方」のルールを身につければ、市場のトレンドを読み解いて活用することは可能である。

ただし、このようなネットコミュニティのデータの著作権は、多くの場合、ネットコミュニティ事業者が保有している。このようなデータを、たとえ無料で公開されているものであれ、商用利用することについては著作権法上NGとなる場合もあるので、顧問弁護士などにご相談されたい。

2.ネットコミュニティ事業者からデータを購入しての、市場トレンドの詳細分析

上記のように、ネットコミュニティの書込みデータは、表面に露出しているデータのみからでも、かなり大きな効果が期待できる。さらに、表面に露出していないデータも入手することが出来れば、得られる効果の大きさは言わずもがなである。

会員制をとっているコミュニティサイトであれば、各会員のデモグラフィックデータ(性別、年齢、職業、居住地域……)、サイコグラフィックデータ(よく読む雑誌、興味がある分野・趣味、休みの日の過ごし方……)を多かれ少なかれ収集しているはずである。

ネットコミュニティの書込み者の個人情報を出すことはネットコミュニティ運営者の立場としては一切出来ないことであろうが、コミュニティサイト会員をユニークに識別しない形で、 各種のデータを販売しているネットコミュニティ事業者もあることだろう。

まず、会員のデモグラフィックデータ、サイコグラフィックデータを元に、会員をクラスタリングする。例えば、「欲しいモノがあったらカネに糸目をつけない、新し物大好き」、「じっくり吟味して購入する、賢い消費者」、「セール以外では絶対に買い物しない、バーゲンハンター」……などである。

これらのクラスタごとにネットコミュニティ上の書込みのトレンドを分析していくと、表面的な書込みの目視だけでは分からなかった意外な結果が導き出せるかもしれない。

また、ネットコミュニティ事業者の内部には、書込みデータのみならず、その書込みの閲覧ログ、検索ログ(サイト内で検索機能を提供している場合)など、その他の有用なデータも蓄積されているはずである。これらのデータも、ネットコミュニティ事業者から有償でデータを購入することが出来るかもしれない。

まずは、製品/サービスの新規開発担当者は、関連業界のネットコミュニティ事業者に問い合わせてみることをオススメする。

次号以降は、3.アンケート、パネルリサーチなどによる、ネットコミュニティ利用者に対する能動的なナマ声収集、 4.ネットコミュニティ事業者と提携して、共同での製品/サービス開発について展開する。(記事提供:価格.com)

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