Webマーケティング2004年4月28日 00:00
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【チャイナサーベイレポート】中国ローカル系広告会社のブランディング力が向上

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20040428/7.html
著者:株式会社サイバーブレインズ 谷本 秀一
国内internet.com発の記事
現在、中国には広告会社が約6万社あるといわれているが、大別すると以下の3種類に分かれる。

第一は、オグルビー、マッキャン、電通等の外資系大手広告会社である。これらの会社はグローバル市場で長年蓄積した実力によって、中国市場でも健闘している。中国広告協会が発表する売上ランキングでは、毎年必ず上位10位以内に入っている。これらの広告会社は、その圧倒的な資金力、知名度、ノウハウを背景に多国籍企業を中心とした顧客層と良好な関係を築いている。

第二は、広東平成、卓越形象、葉茂中等のローカル系広告会社である。このタイプの広告会社の創始者の多くは、若いころ外資系の大手広告会社で経験を積んだ後、外資系広告会社のやり方に反感を覚えて独立したという経緯をもつ。これらの広告会社は主にローカル系のクライアントに対して業務を展開している。

第三は、数万社と言われる零細広告会社である。基本的に上記2種類の広告会社の下請け、孫受けというかたちで存在するが、本レポートでは論述の対象外とする。

外資系広告会社の強みはその緻密な市場調査力、データ分析能力、そしてグローバルな視点に立ったブランド構築能力であるといわれる。しかしながら外資系広告会社は短期的に効果を挙げることが苦手で、クライアントの満足度が低いといわれる。

また中国の消費者に対する理解度が相対的に低い、クライアント側のヘッドクオーターが国外にいるなどのケースが多く、そうした情況により引き起こされる失敗事例も少なくない。

一方、ローカル系の広告会社は中国の消費者の嗜好や顧客のニーズをよく把握しており、各種SP活動を多用した短期決戦型のサービスが得意であると言われる。また消費者の心に焼き付いて離れない印象的な広告を制作するのも得意である。

結果として短期的な売上げ増加に貢献することが多く、基本的に顧客満足度は高い。その反面、長い時間をかけてブランド価値を構築するという意識は外資系広告会社と比べて薄弱だという傾向が見られる。

短期的な売上増加には貢献するが、長期的には商品のブランド価値を破壊するような悪趣味な広告を制作し、業界内において賛否両論を巻き起こすことが多いのも、ローカル系広告会社である。

しかしここ1年、ローカル系の広告会社のブランディング力に対する評価が急速に上がっている。

2003年に売行きが伸び悩んでいたフランスシトロエンの自動車「ピカソ」の広告をしかけたのはローカル系の南京艾立珂広告公司であるが、「ステータスと個性」というブランドイメージを明確に打ち出した広告戦略は、3か月という短期間でノルマの販売台数を全て売り切っただけではなく、「ピカソ」=「個性派のステータス」という好もしいブランドイメージを消費者の意識に植えつけることに成功した。

携帯電話メーカー波導(バード)のブランドイメージとして、「携帯電話の戦闘機」というイメージを打ち出したのは広東平成広告有限公司であるが、これはノキアやモトローラ等の外資系メーカーを相手に、真っ向から戦う中国系メーカーという波導の企業イメージと合致するものである。まだ若いメーカーである波導の、市場シェアの獲得とブランドイメージの確立という2つの目的を同時に達成した事例として興味深い。

消費者の心の細かいひだや、商品の販売チャネルについての深い知識をもつローカル系広告会社のブランディング力の向上は、今後中国広告業界の業界地図を塗り替える可能性がある。

(記事提供:サイバーブレインズ

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