台頭する「電子有権者」調達額3億ドル以上と、今年は史上最高額の試算が出ているアメリカ人の大統領選挙に対するコスト意識は疑いたくなる。候補者を売り込むべく、選挙委員会や各種利益団体が膨大な資金を落としていく。
筆者は、歴代大統領の優れた教書や選挙戦略を目にし、米国政府の内情や政治手法には心酔している。特にメディアを使ったアピールは飽きることがない。 実力、適合性、実績の客観的分析によって当選が決まると信じたいが、それだけでは足りない。マーケティングやプロモーションの第一人者が、教書の土台作りとメディアへの露出に資金をつぎ込むのだ。 当初、Howard Dean とJohn McCain がインターネットの活用に成功し、「電子有権者」に対する認識が高まった。わずか数週間で数百万ドルを集めるネット資金調達活動には、今も目を見張るものがあるという。ブレインたちは、急遽戦略を見直し、インターネットや電子メールをマーケティングに組み入れている。 ネット利用者の増加に伴い、戦略担当者や候補者にはマーケティング担当者のような情勢分析と対応が必要となっている。テレビやラジオ、ダイレクトメールなどはなくならないが、メディアには前回の選挙から明らかに大きな変化が見られる。 2004年1月の Pew Internet & American Life Report が選挙情報の入手元を調査している。2000年には共和党支持者の25%がインターネットと回答していたが、2004年はこれが30%となる。民主党支持者は、2000年の24%が2004年には32%に跳ね上がった。無党派層の伸びも劇的で、2000年の25%が2004年には39%以上に伸びた。さらに、黒人やヒスパニック系も、それぞれ7ポイントおよび11ポイントの伸びを見せた。魅力的なデータだ。 ツールとしてのインターネットの力は否定できない。Harris Interactive による2004年2月の調査で政策、政治問題、選挙に関するネット情報の信頼度を調べた結果が以下だ。
世代間の評価の違いは大きい。 ネット活用への道のりはまだ長い。どれもダイレクトマーケティングの域を出ず、安っぽいのが現状だ。スパムを気にしていないようだ。 当選者、候補者、そして支援者は、マーケティング業界にならって資金の使途を考えるべきだ。景気低迷から、民間では高度な財務説明責任が問われている。政治の世界も同じだ。 未来の選挙は、有権者とその情報に対するニーズの変化を理解する新しい政治戦略家とメディア専門家によってその勝敗が決まる。テレビ、ラジオ、ダイレクトメールではない有権者との対話手段を真剣に考える時代が来ている。候補者への支持はブランドと同じで、興味を引ければ見てくれるが、できなければ見向きもされない。 ブラックリスト、到達率、開封/クリックスルー率、内容伝達、関連性など、製品のマーケティングに影響を与えたメールのポイントは政治の世界にも当てはまる。選挙関係者の大半はこれを理解しておらず、それでも問題なしと考えているようだが、これが投票日の敗北宣言につながるのだ。 関連記事 関連テーマ 最新トップニュース
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