中国:カメラ付き携帯の普及に立ちはだかる大きな障壁デジカメが絶好調な中国 IT 市場であるが、それとは対照的にカメラ付き携帯電話は大苦戦を強いられている。日本では、カメラ付き携帯がデジカメ市場を脅かす存在までに至っているが、中国ではその様相は大きく異なっているようだ。
株式会社サーチナは、関連会社である 上海新秦信息諮詢有限公司(上海サーチナ)を通じて、第3回目となる「移動体通信に関する調査」を実施。この調査によれば、カメラ付き携帯の保有率はわずか5%程度となった。 (調査期間は2004年4月27日から5月27日。「新秦調査」オンラインモニターをメール DM によって調査アンケート票 URL に誘導して行われたもので、有効回答数は6,270件) 「カメラ付き携帯を購入しようと思いますか?」との質問に対して、「欲しい」との回答は約2割を占めたが、最も多かったのは「価格が下がれば考える」とした人で、実に4割を超えている。 デジカメ同様に「価格」が大きなネックとなっているが、その実態には大きな差が感じられる。 中国市場でのカメラ付き携帯の価格は、一部のローエンド製品を除けば少なくても2,000元(約2万6,000円)は超える。また、これらの画素数は10万画素程度で、30万画素もすると4,000元(約5万3,000円)に達するものも少なくない。そして、このレベルの画素数が主流となる。今年10月にはソニーエリクソン製の130万画素メガピクセルカメラ搭載型が中国で初めて発売される予定であるが、その価格は相当なものになることは間違いなく、市場に受け入れられるかは疑問だ。(現時点で発売価格は未定) NTT ドコモの最新機種「506 i シリーズ」の端末でも、100万画素以上のカメラ搭載でオープン価格は2万円程度。中国のカメラ付き携帯は、日本よりもはるかに高い値段で売られていることになる。さらに所得水準からすれば、一般市民には到底手が出ない価格といえる。 また、中国では4,000元を出せば500万画素クラスのデジカメの購入も十分に可能だ。電話とメール機能が付いて、低画素なカメラでは消費者にとってお得感はゼロに等しい。 また、もう一つ普及に大きなネックがあるとすれば、それはカメラで撮った画像を友人に送るのに、GPRS や CDMA 1x などの高速データ通信を介さないければならないことだ。カメラ付き携帯の大半はこの機能が搭載しているが、ミドルクラスの携帯には備わっていないものが多い。また、カラー液晶もいまだ完全には浸透していない中、画像を転送できる友人(携帯)は限定されていることになる。 中国では、通話料や通信費などでも市場全体がローエンド志向にあることもカメラ付き携帯の普及に歯止めをかけている。カメラ付き携帯が爆発的に普及するには越えなければならない大きな障壁がいくつか存在する。中国市場では、カメラ付き携帯がデジカメ市場を脅かす存在には到底至っていない。そればかりか、低価格、高画質化へと向かうデジカメ人気が逆にカメラ付き携帯の普及を阻む一因ともなっている。 (執筆:サーチナ・吉田雅史) 関連記事 関連テーマ 最新トップニュース
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