![]() ![]() ![]() ![]() 中国ネットオークション市場、3強時代の幕開けかこの記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20040608/7.html
著者:株式会社サイバーブレインズ 谷本 秀一
国内internet.com発の記事
ヤフーと中国大手ポータルサイト新浪網(SINA)が合弁で運営する、インターネットオークションサイト「一拍網」が2004年4月13日、正式にオープンした。世界20か国以上でネットオークション事業を展開するヤフーが、中国ネットオークション市場に本格参入したことは、関連業界の大きな注目を集めている。
中国のネットオークション市場は、中国にオンライントレードの波が打ち寄せ始めた1999年に、上海の EachNet 社によって設立された「易趣網」を中心に動いてきた。易趣網ができた当初は、中国には100を超えるオークションサイトが存在したが、その後の「ドットコムビジネス」バブルの崩壊で、大部分は姿を消し、易趣網だけが順調に生き残ってきた。 易趣網は、2003年にアメリカのネットオークションサイト ebay に買収されたが、中国市場における先行者としての有利な立場と、ebay の世界市場における経験を生かして急速成長し、瞬く間に中国最大の C2C サイトとなった。 ebay の中国市場本格進出とほぼ同時期の2003年7月には、B2B で有名なアリババが、オークションサイト「淘宝網」に1億元を投入して市場参入を果たした。今年の一拍網のオープンにいたって、オンライントレードの分野で世界的に有名な3社が、中国の C2C 市場でにらみ合うかたちとなったのである。 中国のオンライン人口は急速に増加しており、CNNIC(中国互聨網絡信息中心)が2003年に行った調査では、オンライン人口は8,000万人近くに達し、そのうち約40%が過去1年以内にオンライントレードを経験している。単純計算でも市場規模は約3,000万人となり、その潜在力は計り知れない。 ヤフー、アリババの参入も、このような市場動向を背景にしたものと考えられるが、一方で、中国のネットオークション市場が今後も順調に成長してゆくためには、解決しなければならない問題がいくつか存在している。主なものとしては、「支払い」、「物流」、「信頼」の3つが挙げられるが、特に「信頼」の問題は、ユーザーの購買意欲を左右する大きな要素である。 消費者権利保護の活動をしている中国万里行促進会によれば、ネットオークションに関するユーザーからの問い合わせで多いのが、「代金を支払ったのに商品が届かない」、「画像や出品者の説明内容と実際の商品が異なる」などのトラブルである。 また、オークションサイトの掲示板でも、「トラブルの際、運営会社に連絡したが、きちんとした対応がない」、「偽物や海賊版の出品が放置されている」など、運営者に対する苦情の書き込みがしばしば見られる。 これらの問題は日本のサイトなどでも見られるが、中国の場合、ネット取引や消費者の権利に関する法整備がまだ遅れており、また、市場が易趣網一社に独占されている状態(その取引額ベースのシェアは市場全体の80〜90%に上るといわれる)で、運営者側も必ずしも本腰を入れてこの問題に取り組んできたとは言い難い。 淘宝網、一拍網が易趣網の独占状態をどこまで崩せるかは、今後の動向を見守る必要があるが、3強の競争が、中国オンライントレード市場の健全化・規範化を促すきっかけになることが期待される。 (記事提供:サイバーブレインズ) |