Webマーケティング2004年6月11日 00:00
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DoubleClick はプライバシーで失敗――行動ターゲティングの過去と現在

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20040611/6.html
著者:Dave Morgan
海外internet.com発の記事
オンライン広告業界では最近、行動ターゲティングが多くの注目を浴びている。 先月あたりから頻繁に新製品が開発されたり、ネットワークで告知されたり、 最新のケーススタディを扱った新しい話が飛び交っている。

行動ターゲティングは現在、 自動車、航空会社、飲料会社にいたる、 あらゆる業界で商品販売やブランドの確立に役立つともてはやされている。 最近行われた AD:TECH の会議で、 産業アナリストがオンライン広告における次の一大事のひとつと呼んだ。

1999年、2000年の行動ターゲティング型の商品とネットワークの挑戦は失敗に終わった(InfoSeek、Engage、DoubleClick がもっとも顕著な例だった)事実を覚えている人にとって、今回熱狂的に注目を浴びていることは、 「デジャブの再来か」という疑いを抱いているだろう。

行動ターゲティングは今なぜうまく働くのか?  当時はなぜうまく働かなかったのか?  このような質問をたびたび受け、それに答えてきた。 当時と今の違いを述べよう。

タイミング

5年前は市場の行動ターゲティングに対する準備が整っていなかった。 オンライン広告にお金がたくさん動いていたが、うまく使われていなかった。 当時金は、MediaMetrix のランキングで上位を狙うドットコム企業に使われていた。 彼らの関心はといえばページの数量だけで、 購読者のにはほとんど無関心だった。

すべてが変わった。 今や昔ながらの広告主やマーケッターがオンラインを支配している。 彼らは、誰が自分たちのメッセージを見るのかを非常に気にする。 ターゲティングに関心があり、 ターゲットにしているオーディエンスが車市場にいる人なのか、 ダイエットやフィットネスコンテンツの常連ネットサーファーなのか、 それとも通常出張関連コンテンツの消費者なのかを気にする。 このようなオーディエンスが前にもメッセージを見たことがあるのか、 あるとしたらどんな反応をしたのかを気にする。

また、パブリッシャも関心を寄せている。 今や彼らは、オーディエンスとページ価値を最大にすることに興味がある。 関心事は最適化だ。 在庫管理を気にする。 1999年と2000年にはこのような問題はまったく念頭になかった。 広告掲載の注文がすべてで、 誰がオーディエンスなのかを気にする人はいなかった。 大事なのは日々そのオーディエンスが増えているかだった。

誇大宣伝

ドットコムが急上昇する中、 オンラインのワン ツー ワン マーケティングは誇張され、 またその分、人々の手に実際渡っていなかった。 インターネットでは、 行動ターゲティングとプロファイリングとデータベースをただ組み合わせれば、 すぐに管理顧客一人一人に届けることが可能で現実的になる、 とマーケッターは教えられた。 これは決して可能ではない(そして現実味もない。 どんな大きな市場のマーケッターが、 1億の客とワン ツー ワンの関係を持ちたがるだろう?)ということは、 問題ではなかった。 誰もが Kool-Aid に酔っ払っていた。

技術

行動ターゲティングの市場がたくさんなければ、 技術ベンダーが商品を十分に開発するチャンスも決して多くはなかった。 ソリューションはごく基本的なもので柔軟性に欠けていた。 オーディエンスの数、注文、 時機など今日では必要不可欠な尺度に合わせていなかった。 現在のソリューションは、 何十億ページビューにわたる数千万のユニークなオーディエンスメンバーに届けるキャンペーンをサポートすることができ、 またサポートしなければならない。 効果的でマーケットの需要に応じるためには、 オーディエンスメンバーのプロファイルをリアルタイムで更新しなければならない。 これは5年前には不可能だったが、今日は必須条件だ。

今日の行動ターゲティング技術は、 広告サービス、Web 分析、 キャンペーン管理の関連アプリケーションとサービスの配信で長年習得したことを取り入れている。 また、 オンライン広告業界が採用した技術スタンダードと、 過去5年にわたる技術ベンダーの合併の恩恵も受けている。 1998年当時の8大パブリッシャ側にたった広告サービスプラットフォームがいまだ存在していたら、 パブリッシャにとって行動ターゲティングサービスの確立と展開は、 はるかに難しいものになっていただろう。 現在、業界は2大ベンダーに大きく集約されている。

ビジネスモデル

1999年と2000年の行動ターゲティングソリューションの失敗は、 他の何よりもビジネスモデルの問題に起因する。 データ所有とプライバシーに関する問題が、 よく知られた2社の努力の運命を決定付けた。 DoubleClick は、 Abacus のオフラインデータをオンライン消費者クッキー DB に組み込もうとすることから発したプライバシー論争に陥り、 手が付けられないほどだった。 同社のマーケッタ向けの Boomerang 商品は決して消え去ったわけではないが、 同社は Intelligent Targeting のイニシアチブを断念して以来、 一戦を退いている

プライバシーが DoubleClick の失敗の元だったとすると、 Engage のほうはデータ所有権が元だった。 パブリッシャが共同で行動プロファイルを共有することができる Profilz 商品は、 多くのマーケティング努力にもかかわらず決して広まることはなった。 なぜか?  Engage が共有データを所有していたのだ。 結局、Engage の筆頭株主である CMGI のポートフォリオ会社を除き、 ほとんどこのサービスに参加した企業はなかった。

タイミング、誇大広告、技術、そしてビジネスモデルは完全に解決したわけではないが、展望は1999年以来大きく変化した。 真のオンライン広告市場は、最適化サービスを狙っている。 技術は、初期の努力から学んだより成熟したマーケットで成長した。 そして消費者がプライバシーを、 パブリッシャがデータ所有権を問題にする環境で、 生き残って成功できる可能性のある新しいビジネスモデルがある。 今や、真の広告主のために真の行動ターゲティングを使う真のパブリッシャが稼く真の金について、誇大宣伝されるようになった。

当時と現在の違いはなんだろうか?  それはたくさんある。 その違いが、 行動ターゲティングには未来があり、 一時的な流行に終わらないことを証明している。

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