![]() ![]() ![]() ![]() 中国:人気高まるアミューズメントパークこの記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20040622/6.html
著者:株式会社サイバーブレインズ 谷本 秀一
国内internet.com発の記事
急速な勢いで経済発展を続ける上海であるが、従来までの上海には意外に娯楽が少なかったという声が、市民の間でよく聞かれる。事実、2000年以前の上海においては、映画館や劇場など一部を除き、アミューズメント施設は極端に少なかった。市民の憩いの場としての公園ですら、その不足が問題とされていた。
しかし2001年以後、好調な経済発展や万博招致活動を背景に、街の緑化や遊園地・テーマパークの建設など、市民に娯楽を与えることを目的とした各種産業が勃興した。これは中国では比較的新しい潮流である。 上海近郊の大型森林公園である「東方緑舟」は、家族のピクニックや同窓会で訪れる定番の場所であり、休日にはボートをこいだりバーベキューをしたりする家族連れや若者でにぎわう。 特に注目すべきなのは、「東方緑舟」は単なる公園ではなく、「勇者の知恵ゾーン」、「国防教育ゾーン」、「サバイバルゾーン」、「科学探検ゾーン」、「ウォータースポーツゾーン」など、テーマ別にゾーニングがされており、様々な層の訪問者のニーズに答えられる点である。 ここを訪れる観光客は、恵まれた自然環境の中でリラックスして日頃のストレスを発散できるだけではなく、市内の公園には存在しない特殊なテーマゾーンで、独特の興奮を味わうことができる。「東方緑舟」は2004年のゴールデンウィークには、1日あたり約1.05万人の入場者を記録した。 また、華東地区最大のテーマパーク「蘇州楽園」は、上海だけではなく、上海周辺の江蘇省、浙江省の若者向けのアミューズメント施設として、絶大な人気を誇っている。2003年に同楽園内に開設された「蘇州楽園懸掛式過山車」は、中国最長のジェットコースターであり、総走行距離787メートル、最高高度38メートル、連続回転角度2500度、運行時間120秒という大規模なもので、刺激を求める現代の若者の嗜好を先取りしたものになっている。 これらの人気のテーマパークの中でも、特に極めつけの成功事例とされるのが、2003年度の夏、鳴り物入りで上海に上陸した移動式遊園地「環球嘉年華」(World Carnival)である。 浦東の金融センターのど真ん中に突如出現したこの季節モノ遊園地は、人気歌手の羽泉や、地元のテレビ局とタイアップしての効果的なマーケティング活動も功を奏し、わずか数週間で来場者130万人、売上3億元という驚異的な成功を収めた。 熱狂的なラブコールに答えるかたちで再オープンした「環球嘉年華秋バージョン」においては、面積の拡大、アミューズメント施設の充実が図られ、大方の予想通り、またしても大成功を収めた。また、2004年度のゴールデンウィークの際には、「環球嘉年華F1バージョン」として、虹口サッカー場に出現し市民を驚かせた。 春節、労働節(メーデー)、国慶節の3大大型連休制度の施行により、中国人の休日の過ごし方には多くの選択肢が与えられた。中でも遊園地、テーマパークを中心とするアミューズメント産業の勃興は、現代中国人の生活様式の変化を最も象徴的に体現するものとして、今後も成長が期待されており、国内外の業者が注目している。 その一方で、この産業は巨額の先行投資が必要で、失敗するリスクが高いことも事実である。それだけに成功事例の華やかさに惑わされない冷静な分析が必要である。 (記事提供:サイバーブレインズ) |