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2004年7月9日 00:00

意外と多い「顧客管理するかも症候群」

気分転換に住居の引越しをした。 せっかくなので電化製品をいくつか買い替え、 この節目に便乗して、以前から欲しかった調度品も購入した。

購入した製品によく同梱されてくるのが、いわゆる顧客登録ハガキ。 「お客様登録カード」とか「カスタマー登録カード」といった名称で、 氏名や住所、電話番号や簡単なアンケートを記入する。 近ごろはメールアドレス記入欄もついているのが一般的になってきた。

顧客登録ハガキの内容はどれもほぼ同じパターンで、 「お買い求めいただいた製品のサポートのためにご登録を」から始まり、 「ご登録いただいた方の中から毎月10名に素敵な当社製品が当たります」と続く。 「もしかしたら当たるかも」とつい淡い期待も抱きつつ、 いつもせっせと記入しては投函している。

ちなみに今まで一度も当たったことはない(この世の中にこの手の登録で当たったことがある人はいるのだろうか?)。

ではカスタマー登録すると何が起こるか。 じつは、「なしのつぶて」というケースが圧倒的である。

せっかく顧客が自らの意思で、 企業(または製品)との関係性を構築したいと手を挙げているのに、 そこで反応しないというのは、なにか致命的な機会喪失にも思える。

推測ではあるが、 おそらく企業側は顧客関係性を構築していくという考え方をそれほど重要視していないのではないか。 とは言えいずれは顧客管理するかも知れないから、 とりあえずカスタマー登録カードで登録してもらう。 そんな「念のため」ぐらいのポジションになっていて、 言ってしまえば「顧客管理するかも症候群」なのかも知れない。

消費者は購買行動プロセスにおいて、 類似の製品と機能やデザインの「比較」をおこなう。 そうした競合製品との熾烈な比較バトルを経て、 晴れて「当選」した製品が購買される。 高関与の製品であればなおさら「当選」した製品への思い入れは大きい。 だからこそ消費者はカスタマー登録をする。

それなのにカスタマー登録といっておきながら「なしのつぶて」はちょっと寂しい。 たしかにインターネット登場以前は、 印刷や郵送代など莫大なコストを要するため、 顧客との関係性管理はアト回しにされやすかった。 しかしインターネットがコミュニケーションのインフラとして確立している昨今、 メールを活用することで高度な関係性の構築を、 従来に比べればはるかに低コストで実現できる。

手を挙げてみたものの一方通行の関係性だったために虚しい想いをしている顧客は、決して少なくないと思う。 (執筆:鶴本浩司 メールマーケティング専門コンサルタント)


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