中国携帯電話市場における競争(3)【前回はこちら】
Motorola は中国携帯電話市場において最古参であり、強い技術力と全国の大都市圏をカバーする販売網で中国携帯電話市場第1位を占めた。しかし、中国市場のニーズが技術やブランドといったものから、ファッションやデザインといったものに変化してきたこと、そして市場に参入者が増加し競争が激しくなってくるとシェアを失い始めた。 以後、Motorola は「シンプル、スマート、楽しい」といった新たなブランドイメージを設定し、若者にターゲットを絞り込み、国産携帯電話が主体となってきたローエンドの価格帯(1,000元未満)にも参入。市場に投入する携帯電話の種類を増やし、多様化したニーズに合わせようとしている。 Nokia は世界No.1携帯電話ブランドであり、ファッションセンスやデザインが格好いいブランドとして、Motorola と同じ大都市を中心とする販売網を用いてシェアを伸ばしてきた。2004年上半期の販売台数は前年同期比2%以上となり、第1位の Motorola とほぼ変わらないマーケットシェアになった。 大都市を中心に販売網を築いてきた外資系携帯電話メーカーと異なり、波導(バード)や TCL は既存の家電やIT製品の販売チャネルを利用し、中小都市を中心とした独自の販売網を築いてきた。バードや TCL は、この独自の販売網や店頭での販売員増強などの利点を活かしシェアを伸ばしてきた。中国国産携帯電話メーカーで販売が好調なのはローエンド向け市場よりも、むしろハイエンド向け市場であり、価格が2,200元以上の携帯電話は、中国国産携帯電話メーカー全体販売台数の60%程度を占めると言われている。 だが、携帯電話生産のチップやソフトウェアは外資企業から納入している中国国産携帯電話メーカーが多く、独自の技術力といったものに強みがあるメーカーは少ない。独自の技術力を持ち合わせていないメーカーにとっては、研究・開発に対する投資や先端技術の、より早い時期での導入が課題となっている。在庫数が膨らんでいる現在は、新機種のリリース間隔を伸ばすなどの消極的な対策が取られている。 今後、厳しい中国携帯電話市場の中で、各携帯電話メーカーがどのような戦略を打ち出すか期待されるところだ。 2004年はカラーディスプレイやカメラ付き携帯端末の普及により、中国携帯電話市場に変化があった。中国国産メーカーのシェアが落ち、相対的に外資系携帯電話メーカーのマーケットシェアのランクが向上した。しかし、ある調査によれば、2G(第2世代)や2.5Gにおいては中国国産メーカーの製品は外資系メーカーの製品にひけをとらないと言われている。今後、外資系メーカー、または国産メーカーにおいても、いかに付加価値をつけた携帯電話を市場にリリースできるか、またいかにブランドとして認められるかなどに鍵がありそうだ。 中国では3G(第3世代)のライセンス発行は、中国が開発した TD-SCDMA のスタンダードが成熟した段階でのライセンス発行になるようだが、そうなれば3億を超えた携帯電話利用者数の買い替え、または新規契約も増えることが見込まれるため、内外からの期待は大きい。 いずれにしてもマーケットの変化が激しく、何かと話題になる中国携帯電話市場で生き抜くメーカーは、先見性を持ち柔軟に、そしてスピーディーに戦略性をもって行動することが重要であろう。 (記事提供:チャイナサーベイ) 最新トップニュース
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