Webマーケティング2005年7月19日 12:00
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世界ベスト3入りを目指す中国のスパコンプロジェクト

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20050719/8.html
著者:株式会社サーチナ 執筆:サーチナ・齋藤浩一
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中国の大手サーバーベンダーである曙光信息産業有限公司(DAWNING)が7月12日、2008年までに第5代スーパーコンピュータ(スパコン)の浮動小数点演算(FPU)速度を100-200テラフロップス(毎秒100-200兆回)にまで引き上げ、2010年には1,000テラフロップスを達成する第6代スパコンを完成させると発表した。

曙光は、有力企業数社と中国科学院計算機計算所の合弁事業として1995年に設立された中国の大手サーバーベンダー。中国のサーバー市場ではベスト3にランクインしており、2004年6月には、FPU 速度が10テラフロップスの「曙光4000Aシリーズ」を構築している。

第5世代スパコンの開発には、中国科学院計算所の智能計算機研究開発センターと共同で参加することが決定。中国はスパコン開発を国の重要戦略と位置付け、国を挙げて開発に力を入れている。大手サーバーメーカーを国がバックアップする形となるため、同社が掲げる「100テラフロップスの開発に成功して世界ランキングのトップ3に入る」という目標も現実味を帯びる。

中国政府がスパコンプロジェクトを支持するのには、2つの側面がある。1つは、海外企業との競争だ。曙光の歴軍・総裁は、スパコン業界における世界の主要国として、米国、日本、中国の3国を挙げている。中国は現時点において他国に遅れをとっているのは明らかだ。スパコンの用途として真っ先に挙げられるのは気象観測だが、中国気象局が採用しているのは IBM 製のスパコンだ。

もう1つは、中国が独自に開発した CPU「龍芯」を搭載することで、CPU 産業の底上げにもつながるためだ。しかし、「龍芯」が採用されるかどうかは確定しておらず、歴・総裁も、「その性能がどこまで上がるか次第」という姿勢をみせている。

「曙光4000Aシリーズ」には、AMD 製64ビットプロセッサ Opteron が2,000個以上使用されている。曙光の李国傑・董事長は、システムの一部で「龍芯」を使用する可能性があることを明らかにし、「具体的な数量は龍芯の開発状況にもよるが、第6代スパコンではより多くの龍芯を採用するだろう」と述べている。

中国の三大ポータルサイトの一つである新浪網(SINA)が公表したアンケート結果によれば、回答者の81%が「中国は100テラのスパコンを開発できる」としているが、龍芯の採用については、55%が「性能不足のため不可能」としており、35%の「可能性あり」を上まわった。

世界のスパコントップ500には、中国の19台がランクインしている。「曙光4000Aシリーズ」は、2004年6月に完成した時は第10位となり、トップ10入りを果たした。しかしその後、NEC が「地球シュミレータ」で35テラフロップスを実現。また、IBM は「ブルー・ジーン/L」(青い遺伝子)と名付けたスパコンで最高180テラフロップスを達成。2005年6月に発表された最新ランキングでは、曙光のスパコンは第31位にまでランクダウンしている。

中国のスパコン研究はここ10年で始まったものであり、技術の蓄積という点で米国や日本に劣るのはやむをえない。歴・総裁は、「テレビや冷蔵庫のように、市場競争でもまれることで成長していくものだ」というビジョンを述べ、「経済の発展にともなうスパコン需要の増加をチャンスと捉え、中国人独自のスパコンを世界に発表したい」と意気込む。

(執筆:サーチナ・齋藤浩一)

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