![]() ![]() ![]() ![]() 中国独自の3G規格・TD-SCDMA のテスト結果「良好」この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20050920/8.html
著者:株式会社サーチナ 執筆:サーチナ・齋藤浩一
国内internet.com発の記事
今年で3回目となる「3Gインチャイナグローバルサミット2005」が9月14日、北京市内で開幕した。中国情報産業部・通信研究院標準研究所はサミットの席上、3G(第3世代)携帯電話の通信方式のひとつとして中国が独自に開発した規格「TD-SCDMA」に関する性能実証テストの結果を、初めて公式に発表。評価は「独自のネットワークを構築する能力を備えている」というもので、これによって商用化の動きが一気に加速するとみられている。
テストは、情報産業部が2004年から2005年6月にかけて、中国移動(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)、中国聯通(チャイナユニコム)、中国網通(チャイナネットコム)、中国鉄通(チャイナレールコム)、中国衛星通信(チャイナサットコム)の六大通信キャリアなどと共に、北京と上海で実施。一部のメディアはこれまで、「テスト結果が良好でなかったため、その発表がずれこんでいる」との報道も行っていたが、今回の発表はこうした報道を打ち消す形となった。 テスト結果の要点は次の通り。 1.システムは、機能やサービスに関する規定の要求基準を達成しており、設備は安定している。 2.端末は、大部分の機能やサービスを実現しており、改善を加えた後で再び大規模な応用テストを実施する。 3.端末とシステムとの間では、基本的な通信サービス及び異なるメーカーの製品同士での通信を実現している。特に、端末とシステム間の操作状況については全面的なテストを実行した。 4.MTNet における TD-SCDMA 端末の互換性テストシステムの開発も進めている。端末の互換性確認は、設備のネットワークテストを行う前段階の非常に重要な作業の一つであり、大規模な商用化に向けた重要な作業である。 5.屋外では、ワイヤレスという条件下で通話及び各種データ通信の容量、カバーエリアなどネットワークの性能をテストした。小規模エリアにおける容量テストは理論値に達しており、各サービスの異なる条件下における特性を検証した。 6.屋外では、ワイヤレスという条件下でインテリジェントアンテナ、リレースイッチ、ハードスイッチ、非対称性など TD-SCDMA の鍵となるワイヤレス技術のインターネット向け性能のテストを実施した。端末が高速に移動する環境下での通信も可能となっており、TD-SCDMA 技術が同一周波数でネットワーク構築できることを検証した。 発表に合わせるように、TD-SCDMA 規格開発の中心的企業である大唐移動(ダタンモバイル)も、商用化の動きを加速させている。TD-SCDMA 連盟の楊・秘書長は、9月までにチップ製造企業6社がすでにこの規格の採用を支持する方針を示していることを明らかにした。 6社のうち、大唐移動、展訊通信(Spreadtrum)、天碁科技有限公司(大唐移動、サムスン、フィリップスの合弁会社)の3社はすでにチップの生産を開始。厦門夏新電子(AMOI)、海信(ハイセンス)、聯想(レノボ)、サムスン、LGを含む端末メーカー14社の20機種に提供している。このほか、重慶重郵信科技(重郵信科)と華立(ホリー)は10月初めの「国慶節」休暇後に TD-SCDMA 対応のチップを発表する計画だ。楊・秘書長はさらに、「携帯端末の生産ラインもすでに建設が始まっており、今年末までには連盟内メーカーが年産能力500万台のラインを完成させるだろう」との見方を示した。 TD-SCDMA は大唐電信(ダタンテレコム)が中心となって開発が進められ、2001年4月に初の通話実験に成功。しかしその後の開発は遅れに遅れた。さらに、情報産業部による3Gサービス関連法規の制定も遅々として進まないという状況のもと、中国での商用化については、すでに国際基準として実用化されている「W-CDMA」と「cdma2000」の前に明らかな劣勢を強いられていた。情報産業部が目指す中国での3Gサービス開始は2008年。「中国が知的財産権を有する」規格として政府が推す TD-SCDMA がいかに巻き返しをはかるかに、業界関係者らは注目している。 (執筆:サーチナ・齋藤浩一) |