『Yahoo! Maps』新版、公開ベータテスト開始Yahoo! (NASDAQ:YHOO) は3日、インタラクティブ性と機能性を強化した新『Yahoo! Maps』のパブリックベータ版を公開した。
新たに追加した小型の概略マップは、メインマップで表示中の領域を取り囲むより広い範囲を表示する。Yahoo! のアカウントでログインしている場合、ユーザーが保存した地域、あるいは直近に表示した地域の地図が最初に開く。 新版ではユーザーインターフェースが変わり、地図検索用の住所および検索キーワード入力領域を左欄に配した。地域検索および地域情報表示も組み込み、「旅行」「ATM と各種サービス」「娯楽とショッピング」「レストランとバー」という4業種について、該当地域の施設や業者を分類閲覧できる。また、ユーザーの『Yahoo! Address Books』や過去の検索履歴に基づいて、住所入力時に自動補完する機能も持つ。 なおパブリックベータ版の道順案内機能では、表示中の施設をリストに次々と加えていくことで、複数の任意通過点を設定した道順表示ができる。さらに「Live Traffic」ボタンをクリックすると、現在の交通量や道路工事状況が即座に表われる。 Yahoo! は開発者向けのリソースも強化した。新 Yahoo! Maps は『Flash』で実装した Web アプリケーションだが、開発者向けには、Flash 用 API だけでなく、「Ajax」用の Javascript ベース API も提供している。ほかにも機能要素ごとの API としては、住所から緯度経度を取得する『Geocoding API』、『Yahoo! Local』にクエリを送る『Local Search API』、交通情報を取得する『Traffic Web Servives API』、地図画像取得用の『Map Image API』などがある。 このように、外部の開発者もそれぞれのサイトで Yahoo! Maps を利用できるが、条件として検索要求回数が1日5万件以内という制限があり、商業目的の利用も禁止している。Microsoft (NASDAQ:MSFT) の技術エバンジェリスト Robert Scoble 氏は、こうした使用条件を痛烈に批判している。同氏は、衛星/航空写真を用いた Microsoft の地図検索サービス『MSN Virtual Earth』を含め、どちらのサービスも商業目的の第3者利用禁止が、成功への足かせになると述べている。 Scoble 氏が Yahoo! や Microsoft と対比しているのは、検索サービス最大手 Google (NASDAQ:GOOG) だ。同氏は Google の製品がすべて広告のプラットフォームと指摘した上で、Google のコンテンツ連動広告プログラム『AdSense』を用いて『AdWords』広告を掲載しているサイトは、Yahoo! Maps や MSN Virtual Earth を導入できないとの見方を示した。AdSense による AdWords 広告は、Google が広告主から料金を徴収し、その一部を掲載サイトに分配するもので、小規模の Web サイトでも広告売上を得ることができる。そのため、非常に多くのサイトが AdSense/AdWords を導入している。しかしこれは、Yahoo! や Microsoft の示す商業性条件に抵触するため、事実上 AdSense/AdWords に代わる手段が存在しない現状では、Yahoo! や Microsoft の地図サービスにおける第3者利用に弾みがつかないというのが、同氏の見解だ。 うがった見方をすれば、Yahoo! や Microsoft の商業性条件は、Google の AdSense/AdWords 対抗策といえなくもないが、とはいうものの Microsoft はコンテンツ連動広告をまだ提供していない。一方の Yahoo! は、コンテンツ連動広告サービス『Yahoo! Publisher Network』を3月に開始したが、まだベータ版段階に留まっている。したがって、小規模 Web サイト運営者が広告売上を得る手段は、今のところ AdSense/AdWords しかない。 Scoble 氏は解決策として、Google の AdWords 広告と同時表示できるように、Yahoo! や Microsoft が地図サービスの使用条件を改正すべきだと提案している。ただ同氏はその実現性について、両社の会計担当が抵抗勢力となり、簡単には実現できないと述べた。 関連記事 最新トップニュース
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