![]() ![]() ![]() ![]() 旧正月の伝統も時代の流れで「ネット新年」が人気この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20060131/8.html
著者:株式会社サーチナ 執筆:サーチナ・齋藤浩一
国内internet.com発の記事
中国の春節(旧正月)といえば、家族そろって食事を楽しみカウントダウンで爆竹を鳴らして賑やかに過ごすスタイルが伝統となっている。しかし、IT 化の波は若い世代を中心に新たなライフスタイルを生み出した。7日間の春節連休期間中に送信される SMS(ショートメッセージサービス)は前年比10億本増の120億本にも達する見込みだ。
2006年の旧正月は1月29日。一年で最大となる祝日の賑やかさはテレビでも広く紹介されている。その一方、伝統的な習慣を時代遅れと考える若者も増加。「オンラインで年越し」がある種のおしゃれとして浸透し始めている。 西安市から1,000キロメートル離れた南京大学に通う唐建さんは21歳。「ネットで新年の挨拶を済ませて爆竹を鳴らすのが楽しみ」という。実家を離れて3年目だが、親戚中に挨拶をして回る風習が気に入らず、春節は毎年学校で過ごすのだという。 文字と絵だけで新年の挨拶を済ませる息子を見る父親は、「そんなやり方があるか」と理解できない様子。しかし、伝統的な風習を重視する年代からすると、家族そろって年越しをできないことが残念なようだ。 中国のインターネット産業は急成長を続けており、ユーザーは1億1,100万人に達する。全国の普及率は8.5%となっている。南京大学民族芸術研究室の陳竟・主任は、「インターネットの普及は地理的な距離を狭めたが、一方では民族的な風習に少なからぬ影響を及ぼしている」としている。 ネット世代の若者は、「春節を過ごすために買う物が、スーパーからオンラインに変わっただけ」と話す。ダウンロードしたものは音も出るし動きもするというわけで、インターネットというバーチャルな世界をすんなり受け入れる世代の特徴を如実に表しているといえる 若者の中には、現在の中国は伝統を継承するか革新するかの選択を迫られているとみる者もいる。「現在の風習は長い年月をかけて形成されてきたものだが、今後数十年経ってインターネットがますますライフスタイルの一部となったとき、ネット新年が伝統にならないとは言い切れない」という。 CNNIC の発表によれば、インターネットユーザーの多くは16歳〜35歳の都市部居住者。PC の普及で都市部に大きな開きがある農村部の多くでは、爆竹を鳴らして家族そろってあいさつ回りをするという伝統は今なお強い。デジタル化した生活を享受する地域と伝統を重視する農村部。どちらもありのままの中国である。 (執筆:サーチナ・齋藤浩一) |