不正入手メールアドレスの利用は、ただでは済まない「インターネットにおけるプライバシーポリシーに従うことは有益だ」―― 実に当たり前の話だが、多額の授業料でこの教訓を学んだのが、Eメールマーケティング会社の Datran Media だ。同社は詐欺的に入手した多数の Eメールアドレスを使用したとして、ニューヨーク州検察の捜査を受けていた。Datran は13日、罰金および不正利益返還などの名目で1100万ドルの支払いに同意し、検察当局と和解した。
問題のメールアドレスは、Datran が複数の企業から入手したものだった。それらの中で最も規模が大きい会社は、顧客獲得サービスを展開する Gratis Internet で、『iPod』を無料でもらえるチャンスと引き換えに、消費者の情報を収集する Web サイト『FreeiPods.com』(すでに閉鎖) を運営していた。 ニューヨーク州検察の発表によれば、Gratis の運営する複数の Web サイトでは、消費者が提供した情報を「いかなる理由があっても、貸与/販売/放出しない」と保証するプライバシーポリシーを提示していたにもかかわらず、Datran に顧客ファイルを販売したという。また Datran は、Gratis が自身のプライバシーポリシーに反していることを情報購入時に知りながら、その情報を用いて数百万通に及ぶ未承諾メールを送付したことが、州検察の調べで分かっている。 Datran は和解の条件として、Gratis を含む消費者情報の販売業者から入手した Eメールアドレスを破棄することや、今後はまず販売業者のプライバシーポリシーを自主的に確認し、顧客情報の販売を許容する内容でない限り、そうした情報を一切購入しないことだけでなく、プライバシーを守る取り組みを監督する職務として、最高プライバシー責任者 (Chief Privacy Officer) を配置することにも同意した。 Datran の広報担当 Mark Naples 氏は、次のように述べた。「当社はこの問題を非常に真剣に受け止めている。したがって、正面から向き合い、迅速に解決することが重要だと考えている」 同社は、ニューヨーク州検察に取り調べを受けるよりもかなり前の、2005年前半にこうした行為を中止しているが、多くのマーケティング会社やリスト所有会社は、同種の行為を続けている。 検察当局によれば、Gratis の捜査とともに、個人情報の収集および販売に関わる他企業の捜査も継続するという。 「プライバシーポリシーはただの空約束では済まされない」と語るのは、消費者保護団体 Privacy Rights Clearinghouse (PRC) のディレクタ Beth Givens 氏だ。同氏は取材に対し、今回の案件はきわめて重要だと語った。 今回の案件は、消費者のプライバシーを軽視すると、それなりの結果を招くとマーケティング業者に教訓を与えたが、PRC は、個人情報をどこから購入したのか、消費者に開示する義務をマーケティング業者に課す法整備を求めている。「プライバシー侵害は目に見えないところで行なわれることがある」と Givens 氏は述べた。 関連テーマ 最新トップニュース
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