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2009年7月4日
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Webマーケティング2006年5月31日 09:00

意外に知られていない難度世界一の落とし穴

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CRM や SFA が挫折している本当の理由
インターネットと顧客データベースを繋げてマーケティングを展開することには無限の可能性がある。購買も含めたコミュニケーションを根底から変えることができるし、時間や距離を一気に縮小することが可能で、それを実現した Amazon や Dell などの偉大な成功事例も出ている。

Amazon は創業してから書店としての書籍販売数で世界一になるまでわずか数年しかかかっていない。インターネットの普及が飛躍的に進み、アクセススピードも高速化した今ならさらに短い時間で世界一になったことだろう。

しかし、そんな素晴らしい未来を自分の会社でも実現しよう、と導入された CRM や SFA がこの国ではまともに動いていない。BtoB では特に顕著で、それは単に日本企業の営業スタイルが「足で稼ぐ」というカルチャーを強く残しているから、という理由だけではない。もっと初歩的で根源的なところに越えられないハードルが隠されているのだ。

日本語はそれ自体暗号と考えるべきしろものなのだ
あまり知られていないことだが、日本は顧客・見込み客のデータ管理が世界で一番難しい国である。それも圧倒的に難しい。

その原因はよく言われるような「マルチバイト」(2バイトコーディング)ではない。アメリカ人はソフトウェアを2バイトでローカライズすれば日本の漢字に対応でき、その他の機能も問題なく動く、と無邪気に信じているが、我々が日常的に使っている日本語の特殊さはそんな生易しいレベルではない。ひとつの漢字に音読み、訓読みがあるだけでも十分ややこしいのに、東の風と書いて「こち」、東の雲と書いて「しののめ」などとごく普通に読む国である。

例えば斉藤さんは時と場合によって「齋藤」「斎藤」「齊藤」などの異なった表記を一人で使い分けるケースがあるし、こうした例は渡辺の「辺」、高田の「高」などで多く見られる。社名の表記の揺れも株式会社を(株)で表記したり、日本電気をNECと書いたりする「略式表記」や、その(株)を後につけたり前にしたりの「誤表記」なども含めると1社で数10通りの表記が使われている。

そして極めつけは住所表記である。通常は「1-20-3」などと書かれることが多いが、これは正式には「一丁目20番3号」であり、何故か丁目だけは漢数字を用いる。さらにビルの階数の表記に関してはルールが無い。多く見られるのは「3F」だが、「3階」もあるし「三階」もあるし、「3f」でも「3fl」でも間違いではないので、同じ会社でも印刷した時期によって名刺の住所表記が違うことは珍しくない。その上、京都のように住所表記自体がほとんど「暗号化」している地域すらある。

問題は世界一難しいことを片手間で行っている現実
だが大きな問題なのは日本のデータ管理が難しいこと自体ではない。その難しい作業を、そこまで難解な作業と知らずに多くの企業が「片手間」で行っていることだ。システムの管理は情報システム部門だがデータの管理はタイムワーカーである派遣さんの仕事、という企業が多いのだ。

その結果、今、自分の会社は「何社・何人」の見込み客のデータを持っているのかが、まったく判らない状態になっていたり、何件にメール配信できるのか、何人に DM を発送できるのかわからなかったり、1人に3〜4通の DM を同時に送ってしまったり、メールの配信停止に対応できなくて何回も送ってしまったり…というトラブルが後を絶たないのだ。

そもそも同じ人間が3人も5人も存在しているデータをどんな高度な分析ツールにかけたところでその結果に信憑性があるはずもない。かくして高価なデータベースを導入しても中のデータはグチャグチャという状況が起こり、それが原因で引き起こすクレームやトラブルに見舞われ、会社の上層部から「使うな」という指示が出て SFA や CRM は止められる。しかし、顧客や見込み客の個人データは「生もの」である。運用を止めると中のデータの腐食は一気に進行し、もう二度と使えない代物になってしまうのだ。

今、日本企業の中で眠っている最も価値ある資産のひとつは間違いなく過去に営業活動や展示会、セミナーなどで収集した名刺などの個人情報である。収集コストが数億〜数十億円かかっているからではない。そこから最短で営業案件を創出できるし、売り上げを創ることが出来るからだ。

しかし、実際に活用するには単に SFA や CRM を導入しても役に立たない。世界で最も難しいことにチャレンジすることを理解して、しっかり運用体制を作らなければ最短で失敗に至る結果になるだろう。


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