Webマーケティング2006年6月27日 11:20
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聯想(レノボ)副総裁が語る中国企業の国際化

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20060627/8.html
著者:株式会社サーチナ 執筆:サーチナ・齋藤浩一
国内internet.com発の記事
IBM のパソコン事業買収手続きを完了した2005年5月以来、聯想(レノボ)の海外業務は3四半期連続で順調に推移してきており、財務報告にもその旨が記載されている。中国国内の業績も好調を維持しており、PC 部門の営業収入は前年比33%増を記録、税引前利益は同45%増となった。さらに同社にとって新規事業となる携帯電話関連業務は同110%増、税引前利益は2億元(約28億7,000万円)に達した。香港市場の同社株価もこうした好業績を反映して、1年間で約50%上昇した。

そんな好調「聯想」の曹之江・副総裁は、このほど行われた「2006年中国電子情報企業トップ100(電子信息百強企業)」表彰式に出席し、現地メディアのインタビューに応じて1年前の大型買収と中国企業の国際化について語っている。

それによれば、聯想は2000年頃から、海外数カ国で小規模な投資を行いながら、徐々に地歩を固めるという手法で国際化の道を探っていた。しかし中国のブランドは海外ではまったく影響力がないどころか、低品質・低価格の代名詞だったため、このような手法では真の国際化は非常に難しいことが分かったという。

「ブランド力がなければ人材も集まらないし、したがって業績も伸びない。そのため経営陣は方向転換をはかり、ブランド力のある買収対象を探すことにした。それが国際化への最短ルートであると判断したからだが、そこにちょうど IBM が現れたというわけだった」と同氏は当時を述懐した。

しかし IBM の PC 事業を買収する対価として、中国企業にとっては前代未聞の総額17億ドルという金額がはたして割りに合うものだったのだろうか。第三者がその答えを求めるのは困難かもしれないが、今回のインタビューで同氏は、「お買い得だった」と断言している。

一方、曹副総裁は国内の有力企業向けに、中国企業が成熟した海外企業を買収しようと思えば、自社にもそれ相応の強みがなければならないとメッセージを発するのを忘れない。

「聯想には、過去十数年の間に磨き上げた事業モデルとそれに基づく競争力、そして中国市場における中小クライアント獲得経験などの基盤があった。こうした強みがあったからこそ、我々は世界的なグローバル企業と同じ土俵に立てたと思う。だから(聯想の IBM 買収は)決してただ単に資金があったから成功したというわけではない。いずれにしても、コアテクノロジーを保有している、市場での優位性があるなど、何らかの強みがあることは必須条件だろう。それはまた、相手とお互いに尊重し合い、認め合う素地を早い段階で形成するための源泉でもある」と。

また同氏は、「国際化とは商品の上に英文ロゴを貼ることではない」と語り、買収後の事業展開においてはそのことを身をもって会得できたと述べている。事実、聯想は本部をニューヨークに定め、米・デル社の幹部を CEO に迎えるという激震人事を実行に移して真の国際化に向かって邁進している。

さらに同氏は、中国企業のグローバル企業化がまったく新しい事象であることから、政府による適切な政策的環境整備が必要であるとも説く。「『走出去』の先行者だった我々は、買収の過程において、金融、財政、税務、貿易面から外交上の問題まで、じつに様々な困難に遭遇した。政府から事前レクチャーを受けていなければ、あれほど順調には進まなかっただろう。しかし今後は、さらに政策的な環境整備が求められるだろう」と。

中国企業による国際化は端緒についたばかりだ。聯想はその第一人者と呼ぶにふさわしい企業ではあるが、その国際化の成否は今後の中国企業にも大きな影響を与えよう。「聯想(レノボ)」ブランドが世界的にどの程度認知されるかがポイントだろうが、この点について曹副総裁はあくまで楽観的なようだ。それは、彼がまるで中国産業界代表のように、「中国はすでに製造大国であると同時に輸出大国でもある。企業の国際化すなわち資本輸出がさらに促進されれば、中国の国際的なイメージは確実に向上する」と自信たっぷりに語っていることからも明らかだろう。

(執筆:サーチナ・齋藤浩一)

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