Adios(さよなら)されるメルマガ米国ではEメールマーケティングのツールとして、メルマガが ROI(投資対効果)
に貢献する重要なマーケティングチャンネルとなっている。
そのためか、メルマガの配信頻度が度を越すような現象が発生している。 なぜか。月5回配信していたメルマガを月12回にしたら、売上が増えると いう現象を体験するからだ。郵便によるダイレクトメールのコスト(約数百 円)と比較して、メルマガの配信コスト(約数円)は、桁違いに安い。その魅 力に企業が飛びついた。 だが、都合のいいことだけが続くものではない。 ■ メルマガが届かなくなるリスク メルマガの配信頻度を増やすと、短期的な売上に貢献する。ただし、次のような逆効果が生じ、長期的売上には貢献しなくなる。つまり、トレードオフが発生するのだ。 度を越す配信頻度は、メルマガを解除する読者数を増加させ、スパムメールとの印象を読者に与え、反応の悪い読者を生む。メルマガが、限りなくスパムメルマガに近づくとスパムメールとして登録される。 スパムメールとして登録されたメルマガは、読者に届かなくなり、本当に売上に貢献するメールアドレスの受信対象から外される。 ■ 読者集めのコスト増大 米国のある企業が、月5回配信していたメルマガを、月12回に配信頻度を増やし た。その結果、売上は年間約220万ドルに増大したが、読者解除率が0.74% から1.77%に増えた。 さらに、スパムメールとして登録されたり、エラーメールが増えたりして、読者減少率 が月1.53%から月3.43%に増加した。 結果として、この企業は年間12万5,000人の読者を失うことになった。米国で読 者を集めるコストは、一般的に15ドル/メールアドレスと言われている。約 190万ドルを新しい読者集めに投資せざるを得なくなった。 また、メール配信頻度を増やすと、追加メール配信コスト、追加人員コスト、追加 メルマガ制作コストも増加した。そのコストが年間約11万ドル発生した。 失った読者から本来生まれる売上の損失を考慮すると、年間約180万ドルの 機会損失が発生した。このコストをもっと保守的に見積もって年間約50万ド ルとしてみよう。 この企業がメールの配信頻度を月5回から月12回にした結果、売上は、約 220万ドルでそれに伴う費用が約250万ドルとなり、ROI はマイナスになってしまっ た。 メルマガの配信頻度を増やすだけで、読者はそのメルマガに Adios(さよなら) する。読者層のニーズを調査して、的確な配信頻度でメルマガを配信すること が肝要だ。 短期的な売上は、結局、長期的にみてプラスにならない。こんなことに気 付かない企業が多い。 (執筆:吉田憲人 Eメールマーケティング コンサルタント) 記事提供:
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