外資大手による研究開発センターの設置進む中国の電子情報産業界では、中国を製造拠点としてだけでなく研究開発の拠点とする動きが進んでいる。このところ目立つのは、3Gサービスの開始を目前に控えた携帯電話業界の動きだ。
韓国家電大手のサムスン電子は12日、北京市で開催した研究開発戦略会議の席上、中国国内の研究開発従事者数を2010年までに現在の2,000人から5,000人に増やす計画を発表した。これに合わせて中国地区での R&D 投資額も増やす予定で、2010年には現在の3倍にしたい考えだ。 サムスン電子の李潤雨(イ・ユンウ)副会長の主催で開かれたこの会議には、サムスン(中国)の朴根熙(パク・グンヒ)社長や、サムスングループ各社の CTO(最高技術責任者)など、同グループのトップクラス約70名が参加。李副会長は、2005年にグループ第2の R&D センターを中国に建設して以来、中国での R&D に力を注いできたことを強調。地域完結型の研究開発体制を構築しながら、輸出製品開発にも力を入れ、ワールドワイドな R&D センターにしたいとの考えを明らかにした。 現在サムスンは、中国では北京市に通信研究所、上海市に設計研究所、江蘇省・蘇州市に半導体研究所、浙江省・南京市にソフトウェア研究所の計4か所の研究機関を持っており、傘下の各研究機関を合わせた研究者数は、2,000人以上にのぼっている。 また、モトローラ中国の高瑞彬・総裁も、サムスン電子に先立つこと2日、中国における研究者の数を現在の2,500人から年内に3,000人にまで増やす計画を明らかにした。モトローラは、2006年3月に浙江省・杭州市に研究開発センターを設立したのに続き、下半期(7月から12月)には17番目の研究開発センターを建設する予定だ。これらの研究開発センターでは、3G、4G技術を研究開発の対象とするとされており、4G技術を睨んだ長期的な戦略が進行していることを物語る。 しかし、肝心の TD-SCDMA(中国独自の3G規格)はといえば、大規模テストにおいて、端末のバッテリーやインターフェイスなどの面で不具合がみつかり、順調とはいえない状況だ。こうした現状に対し、通信キャリアの TD-SCDMA に対する態度は消極的になっているともいわていれる。当局の発表にメーカーが右往左往するという状況は今後も続きそうだ。 (執筆:サーチナ・齋藤浩一) 関連記事 関連テーマ 最新トップニュース
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