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2006年8月1日 09:30

中国検索サイト大手「百度」の解雇ブログ騒動

中国検索サイト大手の「百度(Baidu)」が、わずか数分間の会議で一つの部門を閉鎖し、その所属従業員を全員解雇するという大胆な人員削減を行ったのは7月10日のことだった。解雇された「百度」の元従業員は、このあまりにも唐突な人員削減事件の経緯を、ただちにネット上に怒りを込めて書き綴った。

それらを総合すると、北京市と上海市及び広東省・深セン市にある「百度」の企業ソフトウェア事業部門の全従業員が10日の午後2時に各オフィスの会議室に一斉に呼び出され、何の前置きもなく解雇通告を言いわたされたという。

「何の事前説明もなかった」「理解できない」。従業員たちは突然の解雇通告に驚きを隠せなかったが、彼らのメールアカウントはその時点ですでに抹消されており、解雇に関する事務処理も進められていたという。

この人員削減について、百度側は翌々日の7月12日に声明を発表した。「声明」によれば、対象となった企業ソフトウェア事業は同社の中心業務から外れた傍流であり実績も思わしくないことから、撤退するに至ったことになっている。これについて「百度」の関係者は、「通常の企業戦略の一環であり、全国で20数名しかいない事業部を解散したにすぎない」と述べているが、解雇された元従業員らは、「経営陣が犯したミスの責任を一般の従業員に押し付けたものだ」と鼻息を荒くしているというわけだ。

たしかに「百度」の事業は、広告収入、有料リスティングサービス、企業ソフトウェアの3事業が柱とされてきたが、実際は有料リスティングサービスの収入が全体のほとんどを占めており、企業向けに検索情報を提供する企業ソフトウェア部門が同社のお荷物的存在だったことは周知の事実だ。

「百度」は7月13日に年次式典を開催したが、理性的でつねに冷静だと評判の李彦宏・CEO が、なぜ同式典の直前を選んで、物議をかもすような手段で軌道修正を行ったのかは、「解雇」事件から3週間経っても依然として謎のままだ。

しかし、「声明」に納得できない元従業員らは次々に解雇にいたる過程をブログで公開し始めた。それをきっかけにインターネット上にはさまざまな憶測が飛び交い、議論は熱を帯びる一方だ。

ある元従業員は、「百度」が5月にも電撃リストラを行っていたことをブログで明らかにした。他にも社内で発生した数々の事件について記述しており、アクセス数が数万件を突破し、コメントも数百件に上るという過熱を招いている。

と同時に、中国の三大ポータルサイトの一つである「捜狐(SOHU)」までが、解雇された「百度」の元従業員に対してブログ公開を呼びかけ始めた。これに対して「百度」は、こうした行為は媒体力の濫用に当たる、「捜狐」こそ今回の騒動の黒幕だと名指しで非難するという事態にまで至っている。

この騒動はしばらく続きそうな気配だが、ここにきて中国の弁護士事務所に所属する有力弁護士が「事実に基づいた内容であり、かつ、百度の業務に関する機密情報が公開されない限りは、解雇された従業員が沈黙を守らなければならないということはない」と元従業員たちの発言に好意的な立場を明らかにしたこともあり、今後は専門家を巻き込んだ論議にまで発展しそうな勢いだ。

(執筆:サーチナ・齋藤浩一)

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