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製品カテゴリーの代名詞となる−アップルのブランド戦略製品カテゴリーの代名詞として自社ブランドが市場と分かちがたく結びつくのは強いブランドの証である。
アップルコンピュータはマッキントッシュ(Mac)の時代からコアなユーザーが多いメーカーである。しかし、Mac はマイクロソフトの攻勢によって次第にニッチな市場に追いやられ、一時アップルは経営的に厳しい状況に陥った。これに対し、iPod はアップルの救世主となり、今や同社の躍進を支えている。 もともとデジタルオーディオプレーヤーはアップルが初めて開発したものではない。先行していたブランドとして米国の RIO や韓国の iRiver などがある。日本メーカーも参入していたが、系列のレコード会社の著作権問題などもあり、消極的な取り組みにとどまっていた。 そこへ、2001年に登場した iPod は、当時としては大容量の5ギガの HDD を搭載し、優れたデザイン、さらにパソコンと連携して大量の音楽データを扱うためのソフトウェアである iTunes によって、携帯に適した初めての実用的な製品として瞬く間にヒット商品となった。さらに、Mac だけでなく Windows に対応し、著作権問題をクリアして iTunes Music Store という音楽流通の仕組みと連携することによって、多くのユーザーから支持されるビジネスモデルを作り上げた。 今日、iPod という言葉はアップルの製品を指すにとどまらず、時には携帯型デジタルオーディオプレーヤーという製品カテゴリーを表すものとして用いられることがある。 このような状況は、かつてソニーがウォークマンによって音楽をアウトドアで聴くというライフスタイルを世界中に広めた時代があった。以来、ウォークマンは単にソニー製品を表すだけでなく、携帯型音楽プレーヤーという製品カテゴリーを表す代名詞として用いられ、ソニーブランドの神話の一要素となっていた。今や、そのメリットを享受できる立場は完全にアップルに移ったようである。 このような状態になると、関連商品も iPod を中心に市場が形成されるようになってアップルにとっては好循環となり、逆に競合メーカーはなかなかシェアを逆転するのが難しくなってしまう。 確かに先行モデルはあったかもしれないが、デジタルオーディオプレーヤーを市場として確立したのはアップルであり、それがゆえの高いブランド力ということができよう。 記事提供:(株)日本ブランド戦略研究所
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