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マーケティング2007年4月11日 10:00
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ページビューという指標の落とし穴

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20070411/8.html
著者:株式会社デジタルフォレスト 執筆:前野有美
国内internet.com発の記事
“ページビュー”神話は、いつから始まり、そして、いつまで続くのだろうかと思う。

クライアント先に行って、「何を Web の指標にしていますか?」と聞くと、「ページビュー」という返事が返ってくる。また、「Web に関して何にお困りですか?」と聞くと、「ページビューを上げるにはどうしたら良いですか?」という返事が返ってくることがある。こういった答えを聞く度に、この会社は大丈夫だろうか?と思わずにはいられない。

ページビューとは、Web サイトの訪問者に要求されたページが、正しくロードされた回数である。ビジネス的な指標としては“サイトに対する訪問者の関心度”、あるいは“サイト内の特定のカテゴリやページの人気度”を表すと一般的には言われている。これが果たして Web の指標として最も適切なのだろうか。

■Web をビジネスに置き換えてみよう
経営者は通常、利益を追求する。利益が出るから社員に給与を払うことができ、ビジネスに投資もできる。良い商品やサービスを世の中に送り出すことができれば、人々はそれに対価を払う。利益が出れば、企業はビジネスを拡大でき、人・社会に貢献できる。そして、その対価として報酬を得る。この繰り返しがあるから、経済は成り立っている。こんなことは、ビジネスをやっている人であれば誰でも知っている当たり前のことなのだが、こと Web となると途端に何が大事かわからなくなってしまうようだ。

ある Web 担当者は、ページビューを半年で5倍にすることを社長から命じられた。担当者は、限られた予算を有効に活かそうと広告代理店を数社呼んで提案させ、予算を全てプロモーションに投じた。Web 広告やメールでキャンペーンを打った結果、多くの人が Web サイトに訪れた。ページビュー5倍は達成され、担当者は社長にその成果を称えられた。

よくある話である。しかしその後、わたしがアクセス解析の結果を分析したところ、コンバージョンに至った訪問者は全くいなかった。結局、この会社はページビューを5倍に増やしたことにより、何のビジネスも生み出さなかっただけでなく、単に金の浪費をしてしまったのだ。

ここまで読んで、皆さんは既におわかりだと思うが、ページビューをビジネスの言葉に置き換えるならば、それは“売り上げ”である。売り上げが上がらなければ利益も出ないわけだから、ビジネスにおける売り上げはもちろん大事だが、利益がゼロ、または赤字では健全な経営状態とは言えない。営業マンであれば「次につながるはずだ」、「売れないよりは良い」と言って、利益ゼロ、または赤字で商品を売ってきてしまうようなものだ。そんなことを続けていれば普通はクビだ。しかし、Web ではそれがまかり通ってしまうから不思議だ。

■本当に重要な指標
ページビューが最も重要な指標で無いとすれば何を重視すれば良いだろうか。最も重要なことは“何人のサイト訪問者に、あなたがして欲しいと思うことをしてもらえるか”だ(=コンバージョン)。コンバージョンの代表例は、利益につながる購買や問い合わせである。しかし、コンバージョンも数だけ見ていては片手落ちだ。常に、コンバージョンレートを確認して欲しい。例えば、100万円の商いで5%の利益を出している人と、50万円の商いで20%の利益を出している人とでは、どちらの方が商売がうまく行っていると言えるだろうか。もちろん後者である。

このように考えてみると、ページビューを Web の最重要目標にすることが、いかに危ういかわかっていただけるだろう。

今日から是非、「α%のコンバージョンで、ページビューが5倍になった」というように、ページビューを語る際には必ずコンバージョンレートを付加して欲しい。これを意識することで、真の Web の成功が、ずっと早く、あなたに訪れることだろう。

(株式会社デジタルフォレスト コンサルティング部 部長 前野有美)

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