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Webマーケティング2007年5月9日 10:00

なぜ SEO は失敗するのか

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「最近、SEO を施した Web サイトを立ち上げたのだが、全く効果が出ないので、調査をしてもらえないだろうか」以前、おつきあいをさせていただいたクライアントから、そんな連絡が入った。

電話をしてみると、わたしが担当した不動産サイトは、カタログ的な作りだったものをユーザー志向にリニューアルした結果、コンバージョン数が上がったのだが、新たに立ち上げた引越し見積もりサイトは、SEO を徹底したにも関わらず、問い合わせがほとんど無いということだった。

ソースを確認したところ、最初から SEO を意識して作られただけあり、さすがにサイト構造はしっかりしており、施策にモレは無い。では、『SEO の効果が上がらない』原因はどこにあるのか?

■誰のための Web サイト?
見た目には多機能でページ数も多く信頼に足るサイトだが、調査をした結果、いくつかの問題が見受けられた。代表的なものを記載する。

 ◆サイト内の、関連サービス(リフォームや不用品の買取など)検索の結果、表示される会社が1件のみ、場合によってはゼロ件の時がある
 ◆問い合わせの際、即答できないアンケート項目が必須となっている
 ◆見積もり機能があるが、見積もり結果に概算が出ず、問い合わせをさせる形式をとなっている

■検索ロボットのための Web サイトになっていないか
プルダウンの選択式でも、フリーワード入力にしても、サイト内検索結果が1件やゼロ件では、訪問者は二度とその機能を使いたくなくなるだろう。提供できる内容が少ないなら、検索機能を使ったり階層を深くするのではなく、1ページに列挙した方が親切だ。

クライアントに、なぜ Web サイトがこのような作りになっているのかを確認したところ、最初に SEO 会社に競合サイトと比較をしてもらい、自社に無い機能やページは全て搭載することに決めたそうだ。入れ物を先に作ったのは良いが、各部門との調整やサービスの立ち上げ、コンテンツの制作が追いつかず、さしあたって SEO の指示書に基づき必須のキーワードを各ページに埋め込んでサイトをリリースしたのだそうだ。

これでは、SEO で集客できたとしても問い合わせが見込めないのは当然だ。それどころか、このままでは、せっかく来てくれた訪問者がリピートすることも無いだろう。このクライアントは、大事なお客様のために Web サイトを最適化したのではなく、検索ロボットのために最適化してしまったのだ。

また、競合サイト調査を行ったのは良いが、競合と同じような SEO 対策を行うことが正しいのか?ターゲットワードにマッチするサービスをユーザーがこのサイトに求めているかも再検討することが必要だ。

■運営側都合の Web サイトになっていないか
即答できないアンケート項目が必須なのは機会損失につながる。例えば、「家の前には何トントラックが通れるか」、「荷物はダンボール何個分か」は、普通は正しく答えられないだろう。引越し見積もりサイト以外でも即答できないアンケート項目(例えば技術要件など)が必須なのをよく見かける。誰かに聞いたり、実際調べたり、資料をひっぱり出して確認しなければならないのは骨が折れる上、戻ってきたらセッションが切れていたら非常にショックだ。こういった労力を考慮した上でのアンケート項目を設定することが必要だ。

見積もり結果に概算を出さずに問い合わせをさせるのは何故だろうか?運営側の意図を汲むならば、連絡先を入力させて、直接電話で営業をかけたいのはわかるが、訪問者は騙されたようで心証は良くない。連絡先を聞くなとは言わないが、少なくともメニュー名を「見積もり概算」とはせずに、「見積もり依頼」と文言を変えるべきだろう。

例えば、「年齢」や「住所」などの個人情報。「何故、書かされるのか(あとで必要の無い DM が送られてくるのだろうか?)」と、不安や抵抗を感じるものだ。

実際、アクセス解析をしていると、個人情報入力ページで離脱率が極端に上がる。これは、多くの人が個人情報の入力に対して抵抗を感じている証拠だ。個人情報を取得する際は細心の注意を払うようにしたい。

■Web サイトに望む効果は何か?
SEO で集客数は増える。しかし、SEO を施したからといって必ずしも思ったように効果が上がるわけではない。SEO という言葉に踊らされないよう、以下についてじっくり考えて欲しい。

 ◆SEO を実施する目的は何か
 ◆ターゲットは誰なのか
 ◆何を最適化したいのか
 ◆求める効果は何か

達成したいことは、検索サイトのキーワード上位表示なのか、それとも、コンバージョン数向上か? 単に検索エンジン最適化をしたいのか、それとも、ターゲットを絞った検索エンジン最適化をしたいのか?

Web サイトで成功するためには真の顧客志向になることが必須だ。このことを踏まえれば、自ずと答えは出るだろう。

(株式会社デジタルフォレスト コンサルティング部 部長 前野有美)




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