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2007年7月3日 09:00

第五十五回 「携帯 SNS が導くケータイコンテンツ2.0(5)携帯 SNS の今後」

過去4回にわたって、携帯 SNS が導くケータイコンテンツ2.0と題した連載を行ってきた。今回はその最終回にあたるもので、今後の携帯 SNS の進化の方向を俯瞰してみる。

携帯 SNS には、PC 版 SNS にはない可能性が多く秘められている。例えば、GPS 搭載端末も増え、本格的に「場所」に関する情報を利用できるようになれば、携帯の持つ「ポータビリティ(可搬性)」という特性を存分に活かすことができるだろう。例えば EC と携帯 SNS が連動すれば、実店舗への誘導もより精緻に行うことができる。

一方で、見知らぬユーザー同士が出会う可能性が急激に高まれば、新たなサービスポリシーが求められるだろう。海外の携帯 SNS は、この分野では先行しているようだ。

また、携帯に内蔵された高性能カメラは、静止画・動画を活用したサービスに対する参加のハードルを劇的に下げた。今以上に端末の汎用性が拡大し、モバイルブロードバンドが普及すれば、マルチメディアコンテンツを利用した携帯 SNS も活発化するはずだ。こうした携帯特有の可能性も、携帯 SNS の普及を後押ししていると考えられる。さらに高度なものへと発展していくだろう。

また、携帯によるEコマースも今後の進展が予想される。携帯にはメールアテンションによる衝動買いを促す効果があり、10代を中心に発注装置としても急速に普及しているからだ。

携帯 SNS は今後、携帯コンテンツや携帯コマースとの連携を進めるか、あるいは PC 版 SNS の補完的な役割に徹するか、二種類の発展を遂げていくものと考えられるが、特に前者の発展がメインストリームとなってゆくだろう。「ケータイコンテンツ2.0」の時代の幕開けである。

米ニューヨークの調査会社 ABI リサーチが2006年12月18日に発表したレポートによると、モバイル ソーシャル コミュニティへの参加者は調査時点で全世界に約5,000万人おり、2011年には1億7,400万人にまで膨らむという。

PC を恒常的に利用できなくとも、携帯からインターネットにアクセスするユーザーは多い。日本の10代の若者がその典型だ。今後、端末や通信規格により一層の互換性が確保され、モバイルブロードバンドがより普及すれば、携帯 SNS のユーザーも次第に増えてゆくだろう。

そして、「細切れにされた時間」にくい込む特性や、位置情報を活用できるという特性、詳細な属性情報を集積する特性は、我々のコミュニケーションに新風を吹き込むはずだ。見知らぬ場所で、同じ趣味を持つ人が即座に集まり、何らかのイベントを楽しむ。そんな光景も見られるようになるかもしれない。

【当コラム執筆は、Looops Communications 代表である斉藤徹と、同社企画部長の大迫正治が担当しています】


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