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2009年7月4日
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Webマーケティング2007年9月12日 10:00

アクセス解析によるセグメンテーションの限界とは

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ここ1年程の間に、Web ターゲティングを実施する上でアクセス解析を取り入れたいという問い合わせを随分といただくようになった。ターゲティングとは、セグメンテーションによって細分化された市場のうち、どこに狙いを定めるかということだが、今回はアクセス解析をどのようにセグメンテーションに活用できるかをお話したい。

■優れたセグメンテーションとは

セグメンテーションの本来の役割を「購買行動の中のパターンを見出す」ことと定義するならば、まず意味のあるデータを収集しなければならない。最終的に知りたいことにもよるが、求める情報は、例えば「商品のベネフィットや特性のうち、消費者にとって最も重要なのはどれか」とか、「高い価格を受け入れるのは、あるいは低価格を求めるのはどの顧客か」などだ。

特に、「収益をもたらすグループ」を特定することが大事で、これができて初めて、セグメンテーションが効果的といえる。優れたセグメンテーションにより、追求に値するグループ、例えば、「いまの商品に不足や不満を感じている消費者」や、「初めてその商品を購入する消費者」などを特定できる。また、「初めて商品を購入する消費者」が「いまの商品に不足や不満を感じる消費者」に変わるタイミングを認識することもできる。

上記の目的やセグメンテーションは、アクセス解析ツール単体でどこまで達成できるだろうか。

「収益をもたらすグループ」というのは、コンバージョンに至るグループといえる。例えば、どんな広告から進入してきて、どんなコンテンツを見て、どのボタンをクリックしてコンバージョンに至るか。これを逆引きすれば、勝ちパターンが見える。

「初めてその商品を購入する消費者」はクッキー情報から、「いまの商品に不足や不満を感じている消費者」は訪問頻度や行動履歴を確認することで、おおよその把握ができる。

「商品のベネフィットや特性のうち、消費者にとって最も重要なのはどれか」に関しては、それぞれのベネフィットや特性ごとにページを作成し、どこが最もクリックされたか、閲覧時間が長かったか、どのページあるいはページグループを経由してコンバージョンに至ったかを見れば把握ができる。

「高い価格を受け入れるのは、あるいは低価格を求めるのはどの顧客か」に関しては高額商品と低額商品とでコンテンツを分け、広告やURLなどの進入経路を見れば予想がつく。

■EC サイトにおけるセグメンテーション

アクセス解析単体でも様々なことができるが、アクセス解析と顧客データベースを連携させることで、より有益なセグメンテーションが可能になることがある。

特に EC サイトにおいては、高収益を生み出すグループをケアすることが売上向上の近道であるため、既存顧客を収益性ごとに分類するのが効果的だ。例えば、再購入に役立てるセグメンテーションとしては RFM 分析がある。顧客データの属性のうち Recency(最新購買日)、Frequency(累計購買回数)、Monetary(累計購買金額)に注目した手法で、米国では1960年代から通信販売業を中心に利用されている。

更に、いま以上に売上を伸ばしたければ、例えば、購買や利用パターンに影響を及ぼす、業種や役職などのデモグラフィックス上の特性や、過去のユーザーの行動履歴、アンケートで取得した価値観や嗜好といったサイコグラフィックス上の特性に関するデータを活かすことが可能だ。

■個人情報を取得しないセグメンテーション

会員登録の仕組みが無い、プライバシーポリシー上の問題などで個人情報の取得が難しい場合や、会員登録する前の訪問者をセグメンテーションしたい場合は、アクセス解析とアンケート調査のデータを連携させると有益なセグメンテーションが可能になる。

例えば、「Web 以外の認知経路」、「サイトの来訪目的」、「目的が達成できたか」、「商品関与度」などの項目はアクセス解析だけでは把握できない。コンバージョンしなかった訪問者が、何を目的で来訪し、何を理由に離脱し、結局、満足したかしなかったかを知りたければ、アンケートを取ったり、インタビューをするしかない。もちろん、アクセス解析データから仮説を立てることはできるが、パターンがいくつも考えられ、精度を上げるには検証するしかない。

ところが、Web 上でアンケートを実施し、ある回答をした訪問者をグルーピングして、そのグループがどの流入経路でサイト内をどう動いたかということを見ることで様々な知見を得ることができる。

このように、アクセス解析だけでは「収益をもたらすグループ」を特定することが難しくても、様々なデータと連携することで、その精度を上げることができる。アクセス解析ツールの限界を知った上で、有効なセグメンテーションを実現していただきたい。

■セグメンテーションはいつまで有効か?

ところで、一度定義したセグメンテーションはいつまで有効なのだろうか。

セグメンテーションは、景気循環、新たな技術の登場、市場環境に合わせて変わっていく。例えば、WWW(WorldWideWeb)の黎明期には、ユーザーのインターネット経験がセグメンテーションの条件に用いられた。誰の助けも借りることなくネット・サーフィンを楽しむことができ、初心者や始めたばかりの人には手取り足取りのサポートが必要だった。

その後、インターネットが概ね普及し初心者の割合が減ると、個人情報をインターネット上で発信することに躊躇しない層が現れ、オンライン・ショッピングが隆盛を極めた。また、セキュリティを気にしない人が増える中、オンライン・ゲームやファイル共有など、インターネット特有の機能に注目したセグメンテーションが登場した。

市場以外にも、ユーザーニーズや態度、行動に注目し、将来を予測しながら再定義を行うことが必須だ。

(株式会社デジタルフォレスト コンサルティング部 部長 前野有美)


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