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Webマーケティング2008年1月17日 10:00

なぜ顧客のニーズをつかめないのか

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「顧客第一主義」を掲げていながら、その商品やサービスが顧客から支持されないことがあるのはよくあることだ。そのような企業は知らず知らずのうちに、商品やサービスに意識が向きすぎて、「非・顧客第一主義」になっている可能性がある。営業やマーケターに聞けば、おそらく「顧客第一主義をモットーに活動している」という答えが返ってくるだろう。

しかしながら、その活動が業績に反映されることが無いのは何故だろうか。この謎を読み解く一つのアプローチとして、今回は、顧客がインターネットによってどのように変化してきているかを考えてみたい。

■顧客に負けるな、営業!
インターネット以前、例えば、法人営業がお金をかけずに企業の情報を知ろうと思えば会社四季報を見るのが常だった。上場していないベンチャー企業について知ろうとすれば、専門誌を読んで、直接企業を訪問するくらいしかなかった。だから訪問営業というものが効果的だった。

ところが、インターネットがビジネスに役立つほどに発達してからは、訪問営業が非効率的になったと言われている。何故か。いまの顧客は欲しい商品やサービスに関するキーワードをネット検索するのは当たり前だ。あらかたのスペックを把握し、競合商品と比較し、場合によってはレビューを読んでから企業に声をかけるようになったのも大きな理由のひとつだ。

賢い顧客を前にして、インターネット以前に主流だった一方的に商品やサービスの説明をする営業手法は適切では無い。今時の営業マンには顧客の課題は何か、何を望んでいるかを的確に、瞬時に把握する能力が求められる。

■顧客に負けるな、マーケター!
営業同様、マーケターを取り巻く環境も変化した。インスタントラーメンやシャンプーなどの消費財に代表されるマス・マーケティングから、自動車業界に代表されるターゲット・マーケティングはもちろん今も健在だ。そして、IT を活用することで可能になった Amazon に代表されるワン・トゥ・ワン・マーケティングはますます正統派マーケティングとして定着しつつある。

例えば Amazon では、読者から投稿された質の高いレビューを読むことができる。また、多数存在する Blog やコミュニティを通じて顧客はつながり、顧客へのパワーシフトが進んでいる。これに伴い、企業側からの情報のコントロールが困難となり、何をすればどのターゲットに刺さるのかが見えにくくなっている。つまり、顧客が見えなくなってしまっている。

このような中でマーケターが従来のやりかたに縛られていては機会損失につながる。「ネットを通して」顧客と対話できる能力を上げる必要がある。

■脅威を機会に変えよう
ここまで読んだ読者の皆さんは、「なんだ、そんな顧客の変化は重々承知」と思うかもしれない。しかし、実際、適切に顧客の変化に完全に対応できているかと聞かれればそうではないだろう。自社の Web サイトを思い出してみて欲しい。賢い顧客を味方につける工夫がなされているだろうか。

例えば、顧客が自社にクレームしたいと考えた時のために、何のための「お問い合わせ」なのかを分類提示できているだろうか?メール以外の問い合わせ方法も明記しているだろうか?多くの企業では問い合わせフォームが用意されているだけではないだろうか。もしかしたら、問い合わせボタンをクリックすると突然メーラーが立ち上がるというような事態になっているかもしれない。

「クレームから優良顧客が生まれる」とはよく言われるが、そのような質の低い対応では、自ら膨大なお金をかけて、顧客に対して自社を悪くアピールしているようなものだ。こういう時、顧客は、「商品さながらの不親切な Web サイト」と感じ、周りに悪くクチコミをするものだ。

2008年の今もなお、私の感触として、ネットでのビジネスを本業とする企業以外は、『意外に』ネットへの対応が遅れている。ネット化が遅れる理由は、経営者の立場からしてみれば、自社ビジネスにおける Web 売上のインパクトが小さいと判断しているからかもしれないし、先例が無いため投資対効果(ROI)が見えず判断しかねているのかもしれない。組織の問題が横たわり、ままならないのかもしれない。単純に有効な活用方法がわからないだけかもしれない。しかし、真の顧客主義を目指す上で Web サイトは経営戦略的に今後欠かせないツールとなること必至だ。

これから始まる連載の中では、『顧客の望む Web サイト』を実現する方法を、業務別に解説を行っていく。見えなくなった顧客を獲得し、良好な関係を築き、顧客ニーズの変化という脅威をチャンスに変えてみよう。

(株式会社デジタルフォレスト コンサルティング部 部長 前野有美)


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