![]() ![]() ![]() ![]() 「顧客が喜ぶ Web サイト!」を実現する組織とはこの記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20080619/8.html
著者:株式会社デジタルフォレスト 執筆:前野有美
国内internet.com発の記事
「Web で成功している企業の共通点は、専門部署を設けている。その組織は単に Web 上のデータを測定するだけでなく、Web チーム、CRM、経営陣を横断的につなぐ役割を担っている」Web Analytics Association の会長であるジム・スターン氏はこう語るが、実際にはどうだろうか?
■縦割り組織の弊害 日本の企業におけるインターネット関連や Web 周りの予算の持ち方を見ていると、広告宣伝やマーケティング部で一手に引き受けていることもあれば、営業部門が持っていることもあるし、各事業部に任されていることもある。あくまでも傾向だが、広告宣伝部がイニシアチブを持つ場合はブランディングの要素が強くなり、マーケティング部が持つ場合は製品プロモーションの側面が強くなる。 営業がイニシアチブを持つ場合は、ネットに寄せる希望は様々にあるものの現実的なコンテンツの充実が難しく、各事業部が持つと各部で別々のホームページを作ったり、発信する内容が重複したり、矛盾が生じたりと、表現の一貫性を保つのが難しい。企業規模が大きく、扱っている製品カテゴリが多ければ多いほど、各事業部でトップページの面積や表示位置で争うことになりがちだが、声が大きい事業部の意見が通りがちなのは否めない。 このような事態を制するために不公平なく画一的なフォーマットにコンテンツを押し込むことで管理は楽になるが、結果として訴求力の無い Web サイトになってしまっているケースが少なくない。このように見てみると、現状は顧客が喜ぶような Web サイトが作りにくい土壌にあることがわかる。しかしながら、これは企業の言い分であり顧客には関係ない。 広報、広告宣伝、マーケティング、営業、サポート、商品開発、人事、経営企画、店舗、EC サイト…企業には様々なチャネルがあるが、顧客から見て企業は一つであり、営業や店舗も Web サイトもコールセンターも別々には見てくれない。部署も手段もたくさんあるが、顧客から見れば「一つの会社」であることが期待されている。 ■Web チーム運営における課題 上記のような課題を解決するためには、冒頭のジム・スターン氏の言葉通り、事業部や本社で分散している活動を、全社横ぐしでコーディネートする必要がある。 しかし、口で言うのは簡単だが、複数の Web サイトやメールマガジン、コミュニティ、Blog といった多岐に渡る顧客との接点をコーディネートするのが容易ではないということは想像に難くない。新たにプロジェクトやイノベーション・チームを立ち上げる場合、既存のルールや文化を押し付けられて機能しないことを防ぐために既存組織と切り離すと、資源をうまく活用できず企業としての強みが活かせない事態が発生することに留意しておきたい。 つまり、チーム独力で頑張ってもうまくいかないし、既存の組織にぶら下げても新規性や創造性が育ちにくく目的が達成しない。この点に留意してチーム編成を検討しなければならない。 他にも課題はある。例えば、各部から適任者を一人ずつ選出してプロジェクトを作る場合は、本来の業務との兼ね合いや自部門への客観性をどう保つかが難しいところだ。このチームを継続的に本社機能として持つ場合は、そのチームの予算や成果をどう見るかが難しい。 インターネットや Web 周りに知識が豊富で能力も長けている専門特化型の人材を複数名得ようとする場合、中途採用であれば採用コストがかさみ、投資対効果が問われることになろう。新卒社員を採用するとなればネットを通じて顧客にリーチできるよう人材育成するためには相応の企業努力が必要だ。 ■効果的な外部リソースの活用 このような課題を打開する策として、外部の企業、人材を活用・連携することが考えられる。最終的には業務を社内で完結する方針を採るとしても、新卒が立ち上がるまでは育成の必要があるため、その育成に外部リソースを活用するという考え方もある。 中途採用の場合も、リスク軽減のために採用から立ち上がりの期間は外部リソースと連携しておくというオプションを持っておきたい。企業ノウハウの流出が気になるかもしれないが、ここは契約で縛っておけば良い。外部ブレインは自社の常識に染まっておらず、新しい組織づくりに貢献しやすい。 また、変化が激しいインターネットの世界において、自社だけでノウハウを蓄積するよりも短期間で高いパフォーマンスを得られることも多々あるので、効果的に社外の資源を組み合わせることをお勧めする。 ■全方位的マーケティングの実現に向けて インターネットを企業活動の主要な手段の一つとして、「いかにビジネスプロセスに組み入れていくか」という取り組みは、まだまだ先の話のように思えるし、既に失敗したという声も聞こえてくる。しかし、確かに、経営トップのリーダーシップによって、営業、マーケティング、顧客サービスなどの各機能を、Web チームを中心に横断的につなぐ、あるいは、各事業部を連携させる取り組みは、トライ・アンド・エラーを繰り返しながらも効果をあらわしつつある。 顧客創造や顧客育成、関係する様々な機能の競争力向上に向けて、また、企業の総合力向上へのドライバーとして、インターネットを活用し、是非、「顧客が喜ぶ Web サイト!」を目指して欲しい。 (株式会社デジタルフォレスト コンサルティング部 部長 前野有美) 記事提供:株式会社デジタルフォレスト
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