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2008年11月28日 10:00

マーケティングに見るアフィリエイト運用・戦略

ほぼ全ての企業において“マーケティング”戦略を行わない企業はないといっても過言ではない。このマーケティングという言葉に含まれる意味は企業の戦略、あるいは部署や担当者によっても様々な解釈や意向が含まれている。

それに対してマーケティングにおけるアフィリエイトの立ち位置は、おそらく多くの意味を持っていないだろう。ほとんどのケースで「販売戦略」「広報戦略」として用いられることが多いからだ。

一般的に企業の広報・販売戦略上において ROI(費用対効果)を求めないことはまずないだろう。多くの各社広報・販売戦略担当者はこの ROI の高い施策を日夜考えていることであろう。広報戦略の一つとされるブランディングにおいては TV を中心としたマス広告や Web 広告、あるいはリスティング広告などを展開していくはずである。販売戦略においては、上述している広告はもちろん雑誌や実際の店舗での販促活動も行っている。

このように現在様々な戦略を駆使して企業同士のマーケティング合戦を繰り広げているわけだが、その中でも特に最近 ROI 重視の広告モデルとして注目を浴びているのがアフィリエイト広告といえる。アフィリエイト広告は、企業がそれぞれ設定した“成果地点”といわれるアクションポイントにいたったアクションのみが支払対象となる成果報酬型広告である。そのため企業側としては費用面におけるリスクをほとんど持つことなく実施ができる、非常に費用対効果に優れた広告モデルである。

このような利点を活かして、アフィリエイト広告を利用したマーケティング戦略に注目が集まっている。

アフィリエイト広告のマーケティング戦略的利点を説明する前に、まずは一般的なマーケティング手法を用いた場合の広報および販促戦略における費用対効果について簡単に説明させていただく。広報戦略において、現状最も効果が高いものはやはり TVCM であろう。圧倒的なインパクトを与えることができるうえ、非常に多くの消費者に訴求することが可能である。

これ以外にも雑誌や街頭広告、中吊り広告など消費者の目に触れる場所のほとんどが広告媒体として使用されている。まさに圧巻の露出量である。しかしながら、これらの広告にももちろんデメリットがあり、場合によっては必ずしもこれらの広告手法を用いるべきではないニーズを抱えている企業もあるだろう。

TVCM を実施し、かつ有名な雑誌に1ページ掲載した場合、はたしてその広告費用の総計はいくらになるだろうか。想像がつくであろうが相当高額な配信費用が必要となる。ほとんどの場合このような CM 広告を陣取っているのは大手一流企業ばかりである。もちろんコストを抑えて実施することは可能であろうが、その場合深夜、早朝の枠となり、多くの消費者は見ていないに等しい時間帯の枠であることが多い。

制作費なども含めるとやはりそれなりの費用が必要となる TVCM において消費者がほとんど見ていない時間帯での訴求はあまり効果を期待できないのではないだろうか。つまり広告自体にそれほど多くの費用をかけられない企業に関して言えば、なかなか参加できる手法ではないといえ、費用対効果で考えた場合のブランディング効果は決して高くはないと判断せざるをえない。

例えばそのブランディング効果を Web で展開した場合はどうだろうか。大量の露出が必要となれば当然ながら Yahoo! など大手ポータルサイトへの露出をまずは考えるだろう。

一番露出の高い枠に掲載となれば相当な広告予算が必要となるが、それでも TVCM に比べれば、費用を抑えて実施することは可能である。このブランディングを狙った Web 広告展開においては、そのほとんどが純広告といわれる広告展開を行う。この純広告は指定された枠の掲載期間を保証するものや、露出量を保証するものなどいくつかに別れているが、費用形態としては1掲載いくらといった固定型である。

これらの手法も、ほとんどは大手有力企業が実施するケースのほうが多い。

販促戦略では消費者にいかに購買させるか!が課題となるため、ただ露出の高い広告を使用したからといって成功するとはかぎらない。ほとんどの場合は店舗での訴求がメインとなるであろう。ブースを用意したり、ゴールデンラインといわれる最も消費者に見られやすい棚を確保したりと、あらゆる戦略が凌ぎを削っている。

実店舗以外にもテレフォンショッピングや通販、インターネットでのEコマースといわれる戦略など、その戦略は多岐にわたっている。その中でもEコマースという戦略は販促活動を行うあらゆる企業が注目をしている最も成長が著しい戦略の一つであろう。

ある企業の調査データによると、昨今の一般クレジットカード発行枚数の多くのシェアを占めているのは“楽天カード”や“Viaso カード”をはじめとするオンラインショッピングに有効なクレジットカードであったようだ。この事実からもわかるようにオンラインショッピングでのクレジットカード利用が非常に多くなってきていて、消費者の購買行動も変化していると言えるだろう。

この事象は消費者の購買行動の変化も理由であるが、その前提として企業の販促戦略の変化がこのような事態を引き起こしているといえる。TVCM や実店舗での様々な施策、その他通販を筆頭とした広報・販促戦略は、ブランディングという点でもイメージ付けという点でも大量の露出による効果的な訴求方法と言うことはできるが、実際には欠点も当然ある。

それが消費者の欲求衝動(調べたい、欲しいなど)にその場で応えることができない点である。ブランディングという点では印象に残すことは可能となるが、すぐに調査および購買行動にいたることができないため売上という点でいえば機会損失となる可能性が高い。

最近まで主流になっていたマーケティング概論として“AIDMA の法則”とういうものがある。

A(Attention=見る ※注意して)
I(Interrest=興味をもつ)
D(Desire=欲しいと思う ※衝動)
M(Memory=記憶する ※商品を)
A(Action=購入する)


これは消費者が商品を購入する際に取る一連の動作を表したものだが、インターネットの普及とオンラインショッピングの市場拡大に伴い、この法則が変化してきたのだ。

それが“AISAS の法則”である。「A」「I」までは特に変化はないが、そのあとが現在の消費者行動を顕著にあらわすものへと変化している。

A(Attention=見る)
I(Interrest=興味をもつ)
S(Search=調査する)
A(Action=購入する)
S(Share=共有する)


となるわけだ。

つまり消費者は興味をもった後にその商品を調査し、購入した後もその商品の実情報を他の消費者へ共有する行動へと変化したのだ。これは一般的な TVCM などの広告では確かに実現できないことであり、インターネットを使用した戦略に可能性を見出す変化ともいえる。

その典型例が CGM(ConsumerGeneratedMedia)といわれる個人の広告展開サービスである Blog や、バイラルマーケティングと言われる「口コミ」であったりする。これら消費者自体を広告塔に変化させることによって、企業は本来の訴求対象者である消費者に直接広告を通じてコミュニケーションを持てる双方向マーケティングを得ることができたのだ。

これによって企業側が、貴重な消費者の生の意見を収集することが可能となり、それを反映させた広告や商品などをネット上に反映させ、“調査”後の購買までノンストップで導く新しい戦略を実践することができたのだ。

では、これら戦略の変化がマーケティングにおけるアフィリエイトの立ち位置をどう変化させたのだろうか。これら個人メディアを広告媒体として扱った場合、企業としては1,000万近いブロガーの中で商品の宣伝ができるチャンスを得たり、貴重な消費者の声を集めることが可能となる。

しかしながら、掲載する側のブロガーにはどのようなメリットがあるだろうか。おそらく当初は Blog のネタとしてそれらを紹介していたのだろうが、様々な商品が世にあふれる時代に消費者に選んでもらえる可能性は低い。

そこで商品の宣伝をしてもらって、かつその宣伝から実際に Web 上で購入があったさいはブロガーに報酬を支払うといった成果報酬型広告「アフィリエイト」を実践したのだ。これにより成果報酬額がよい商品ほど多くのブロガーに掲載されることとなり、CGM を存分に活かした広告展開を可能にしたのである。

すでにお伝えしている通り、アフィリエイト広告は実際に成果地点に到達しないかぎりどんなに多くのブロガーで紹介されたとしても掲載費用自体は全くかからないため、企業としては実に効率よくブランディングと販促を両立できるのだ。

また、個人が運営するサイトといっても例えば有名人の Blog や情報に精通する人が運営している媒体など、インフルエンサーと呼ばれるブロガーともなれば小規模な法人サイトに匹敵する PV 数を誇り、そこから産まれる波及効果は想像以上のものとなる。

このようなインフルエンサーの影響を受けて商品購入が促進されることは珍しくない。事実、金融商材などを多く集め消費者によりわかりやすく紹介している“比較サイト”などでは、そのほとんどが個人運営サイトである。また個人サイトだけなく他相当数の法人メディアもこのアフィリエイト広告展開を実施しており、自サイトの会員に向けて様々な商品を紹介している。

もちろん、これら法人メディアの主力商品は純広告の販売であるが、景気状況などで空き枠が発生することも当然ある。その場合にただ空けておくのではなく、その枠を利用して収益性(マネタイズ)を持たせるのがアフィリエイト広告であり、法人メディア運営者としても、効果的な枠の活用法を得ると同時に枠の収益力を知る貴重なマーケティングデータもサンプリングすることができるのである。

現在ではこのアフィリエイト広告を利用した広告展開は、企業の広報・戦略担当者にとって、費用対効果を考える上で欠かせない手法として確立されつつあるが、ここまで記載したアフィリエイト広告展開はよいことばかり紹介しており、やはりこの方法にも欠点はある。

特に CGM を利用した際に発生しやすいが、そもそも Blog は個人消費者が更新しているサイトとなるため、表現の自由と言わんばかりに時に誤った情報や痛烈な批判内容を記載することもある。仮にそれが見つかったとしても、それを修正したり管理することが非常に難しく思いもよらぬ被害を被ることもあるのだ。

アフィリエイト広告は成果報酬型というだけあって、消費者の成果地点到達への執念も強いため報酬だけを得ようと不正を働いたりすることが多少なりとも存在する。それらは個人サイトのみならず法人サイトでも全くないとは言い切れないのが現状であろう。

しかしそれら不正を防ぐために、個人メディアを束ねる ASP や法人メディアは、不正防止システム向上に日々努めている。完璧に防ぐことは難しいが、不正が改善されれば多くの企業にとってより利用価値の高いマーケティング手法として活用されていくだろう。

費用的に TV などの大型広告で展開ができない企業でも、このアフィリエイト広告戦略を利用することによって、まだ見ぬ素晴らしい商品・サービスを世に知れ渡らせることができるかもしれない。

アフィリエイト広告事業を展開する私達にとって、まだ見ぬ優良サービス・商品を扱う企業をアフィリエイトサービスで底から活性化して、わずでも日本経済を元気付ける手助けができたら大変喜ばしいことである。いつか企業のマーケティング戦略において、欠かすことのできない存在にしていくために、アフィリエイトエージェントとして可能性を探り続けていく。

(株式会社ネットマーケティング 日向紀隆)


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