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日本からイノベーションを!グローバルと交流して知恵を出し合うのが目的―ad:tech Tokyo 武富氏に訊く
ad:tech は、12年前に米国で初めて開催され、主にマネージャークラスのマーケターを対象とした、デジタルマーケティングを学べる総合マーケティングカンファレンスとして、市場と技術の発展に貢献してきた。 武富氏は、2005年冬に初めて ad:tech を訪れ、それが ad:tech Tokyo 開催につながる第一歩となった。 武富氏は広告業界に20年間携わっているベテランで、1997年から開催された「インターネットショー in 秋葉原」をプロデュースするなど、インターネットに対しても古くから熱心に関ってきた。当時は広告代理店の業績が非常に高く、同僚のなかでデジタル テクノロジー広告に興味を持つ人は少なかったという。 「1997年当時から、既存の媒体マージンだけを目的にした代理店のビジネスモデルは崩れると予測されていた」と武富氏は述べる。 すなわち、世界的にパラダイム・シフトがおこりオールドエコノミーからニューエコノミーへと劇的に変化する。広告代理店も先見性をもって、この変化に対応する柔軟性を持つ必要があるということだ。 通信とテクノロジーが飛躍的に向上し、ユビキタスに近い環境が世界的にそろってきた、いま、まさにそれが起きているという。インターネットユーザーは一部に限られていたが、2005年には「インターネットでできることがようやくそろった」状態にあり、武富氏の心は ad:tech へ向かっていく。武富氏が ad:tech をいち早く日本に持ってきたいとの考えにいたったのには、こういった背景もあったのだ。 武富氏は各地の ad:tech を訪れたが、地域によって内容はカスタマイズされているという。例えば、サンフランシスコは、シリコンバレーが近いこともありテクノロジー寄り、ロンドンはエギジビションとセミナーが充実、ニューヨークはエージェンシーやメディアが多く参加、シンガポールや中国は、アジアのパワーを感じることができ、そして、マイアミは、音楽がかかり、ノリの良い感じ…といった具合だ。 ニューヨークやサンフランシスコの ad:tech には、日本人からの参加者が多く訪れていることもあるという。しかし、議論されていることを現地のバックグラウンド知識なしに理解することは難しいし、またそもそもカンファレンスは英語で行われ、ネイティブによる早口ディベートを100%理解するのは不可能に近い。 「(ad:tech を日本に)持ってくる必要がある」と武富氏は感じはじめた。「決して日本が技術的に遅れているわけではない。世界と交流してイノベーションを起こしうる知恵を出し合うのが目的」(武富氏)なのだ。 数々の ad:tech に参加している中、彼には、もう少しこうしたいという希望や、日本でぜひ開催したいという気持ちが高まってきた。 日本で ad:tech を開催するにあたり、武富氏はネット広告を扱うメディアレップ大手の cci(サイバー・コミュニケーションズ)と DAC(デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム)に相談を持ちかけた。 さらに、電通、博報堂、ADK をはじめサイバー・エージェント、オプト、セプテーニといった広告会社各社や広告主サイド、メディアサイド、テクノロジーサイドに協力を呼びかけ、開催へ向けて準備が開始された。 無事開催された ad:tech Tokyo だが、海外からの評価が非常に高く、公式カンファレンス・スピーカーのなかから海外に招聘される日本人スピーカーもでる可能性が高いという。 もちろん、本質的なまだまだ改善していくべき課題もある。武富氏は「オープンマインドでコンストラクティブ、そしてグローバリゼーション」をキーワードに挙げている。 グローバルで活躍するプレイヤーと交流・議論をするために、武富氏がまず勧めるのは企業戦略、マーケティングについて基本的な知識を身につけることだ。基礎知識が少ないと、議論がかみ合わなかったり、そもそもの目的から離れてしまうこともあるからだ。 具体的には、ポーター、コトラー、デルタモデル、ブルーオーシャン戦略、イノベーション関連、キーストーン戦略等があげられ、その上で次回の ad:tech に参加するとさらに効果的だという。 英語をクリアすることは武富氏の目下の課題。武富氏自身も元々は英語は大の苦手分野であった。半年から1年、我慢して聞き続けることにより少しずつ英語カンファレンスが聞き取れるようになってくる。時間や費用が気になるのであれば、「Smart.fm」の利用も武富氏ご推薦となっている。 また、技術者畑の人々にもぜひ参加して欲しいとのこと。「日本は物づくり大国、それを担っている研究・開発者の方々は世界的に高く評価されている。iPhone アプリの開発者といった、広告以外の人もぜひ」(武富氏) なお、海外のad:tech では、小口向けの ad:tech となる Content Revenue Strategies(CRS)といったものが注目されている。こちらは日本での開催は未定だが、なんらかのフィードバックは日本にあることだろう。 来年の ad:tech 日本開催では、今年以上のつわものが集まり、より建設的・発展的な議論が展開され、日本のマーケティングにさらなる革新のきっかけとなることだろう。
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