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マーケティング2010年5月6日 10:00
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多くの CRM が失敗した理由

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20100506/7.html
著者:株式会社ALBERT 代表取締役会長 山川義介
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フォレスターリサーチによれば、CRM の導入にかかるコストは、6,000万〜1.3億ドル、導入にかかる期間は2年だそうだ。以下のチャートは、CRM ソリューションを必要投資額と社内に必要とされる専門知識やノウハウの大きさの2軸で表したポジショニングマップである。

CRM ソリューションのポジショニングマップ
CRM ソリューションのポジショニングマップ

90年代に失敗したとされる多くの CRM ソリューションが、右上の「高額 CRM システム」であったと考えられる。どんなことでもできる魔法のツールと思われるようなソリューションだが、極めて高額でありかつ時間もかかる。その上、導入後の運用には高い専門知識が必要であり、結局多くの企業が使いこなせずにお蔵入りしたというものだ。

右下の象限は「CRM コンサル」と言われるもので、コンサルをしてくれるので社内に高い専門知識を持ったスタッフがいなくても運用ができるが、コンサルティングフィーが高額であり、かつ社内にノウハウが残りにくいので、継続的に企業の力を向上させることは難しい。

左上の象限の「データ解析ソフト」は、いわゆるデータマイニングや統計解析のソフトだ。必要投資額としては、右側のソリューションよりは少ないが、データ解析の専門家が社内にいないと使いこなせない。実際、データマイニングのソフトを購入したが、使いこなせていない企業は多い。

左下の「カジュアルな CRM」というのは、当社が提唱している概念だが、売上利益に直結するソリューションを安価にしかも素早く提供するもので、機能は高額 CRM システムと比較すると明らかに劣るが、市場のローエンドで求められる性能をクリアした、クリステンセンのいうところの破壊的イノベーションにあたるものである。このカジュアルな CRM については、後に詳しく述べる。

さて、高額な CRM システムがなぜ失敗に終わるケースが多かったのかだが、CRM に対する大きな2つの誤解があった。

1.顧客との関係を管理してくれるソフトウェアである
2.ソフトウェアを導入すれば何らかの成果が上がる


CRM はシステムでもなく、ソフトウェアでもない。また、単純に導入すれば何らかの成果が上がるものではなく、全社的な経営戦略と位置づけ、トップから現場にいたるまでの正しい理解がなくては、成功はあり得ないのである。

また、多くの失敗には以下のような原因があった。

1.顧客戦略がないままに CRM を導入してしまう
2.組織を改革せぬまま導入に踏み切ってしまう
3.顧客を囲い込もうとしすぎて逆に嫌がられてしまう


顧客を起点に考えなくてはならないので、まずは顧客戦略が必要である。それにも関わらず顧客戦略のないままに CRM を導入しても成果は期待できない。また、顧客戦略が変われば、商品戦略も顧客管理も大きく見直す必要がある。

そのためには、セクショナリズムのはびこる古い組織体制では改革などは到底実現できない。現在でも、どんな顧客がどんな商品を購入したか、それに対して顧客はどのような満足度であったかを1人ひとりについて把握している企業は少ない。これを解決するためには、何をしなくてはならないのか、次回以降に徐々に紐解いていきたいと思う。

※参考文献
『顧客を知り尽くし顧客を満足させる法』DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー編集部(編・訳)、ダイヤモンド社

(執筆:株式会社ALBERT 代表取締役会長 山川義介)

記事提供:株式会社ALBERT
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