Marketing
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企業と消費者の「ゆるく、深いつながり」を生み出す−アディダス・ジャパンのソーシャルメディアマーケティング(後編)
前編に引き続き、「mixi FES!」において実践したソーシャルメディアマーケティングについて、アディダス・ジャパン株式会社 スポーツパフォーマンス事業本部 ブランドマーケティング Digital Planning マネージャーの市丸 亜矢子氏にお話を伺った。今回はその後編である。
● アディダスが考えた「目的を果たすためのアプローチ」
アディダスがなぜソーシャルメディアマーケティングを積極的に実践しているのか、そのエッセンスは前編で紹介した「なぜ mixi とタッグを組んだか」という部分でも紹介しているが、より詳しいお話を伺った。
市丸氏によると、サッカーを「観戦する」ことが中心の層は多く、その彼らに何らかの形でサッカーに「参加している」という意識をもってもらうために、アディダスでは「観戦から参戦へ」というメッセージを打ち出しているという。
とはいえ、「では、みんなでサッカーについて語り合いましょう」という方向性では誰も付いてきてはくれない。まずは、ゲーム性のあるコンテンツや、感じたことをコメントしてみるライトなコミュニケーションを通じてサッカーへの関心を高めてもらうことが重要だという。そして、アディダスが訴えたい様々なブランドメッセージを、じっくりと浸透させる仕組みが中長期的なファン層の拡大に繋がると考えているのだ。
これは、「mixi FES!」でのコミュニケーションのメカニズムを紐解くと明確になる。市丸氏によると、「まず、知ってもらう」ことが全てのスタートだとし、その端緒は自分でアプリを知ることや友人から紹介されることで生まれる。そこから「参加してみよう(=ゲームへの参加)」、「観てみよう(=ゲームでの予想や議論を踏まえて感情移入が生まれる)」、「もっと知ってみよう(マイミクの輪やmixi コミュニティでサッカーの話題をするようになる)」というフェイズを辿ることで、時間を掛けてファンになってもらうことを期待しているという。その中で「自分もやってみよう」という意識を高め、アディダスの商品やブランドを好きになってもらうことが彼らのゴールとなるのだ。
● ソーシャルメディアマーケティングは「広告」になってはいけない
市丸氏は、「mixi FES!」での取り組みは全て順調に進み、設定していた KPI を上回る結果となったと語った。特に、誰もが注目した日本戦以外の試合でも、盛んに議論やゲーム参加が進み、日記やコミュニティでも話題になり、「サッカー=アディダス」いうメッセージを多くのユーザーに知ってもらうことができたという。
しかし、その盛り上がりを「商品の販売に繋げる」という発想は次のチャレンジになるという。ソーシャルメディアでの盛り上がりを商品の購買意欲に繋げることは重要だが、ソーシャルメディアマーケティングにおいて、商品を前面に押し出したキャンペーン展開は広告に捉えられがちになる、と市丸氏は語る。商品を強く押し付けるよりも、ポジティブにコミュニケーションメッセージと商品をユーザーに知ってもらうことが、ソーシャルメディアマーケティングで実現したいひとつであると考えているという。
ソーシャルメディアでは、いかに「自然な流れ」を生み出すかが重要だという。デジタルでしか実現できない情報伝達や企業と消費者の繋がりを設計し、そこから生まれた興味、関心が商品を店頭で手にするきっかけになることが重要なのだ。アディダスとユーザー、ユーザーとユーザーの間に「ゆるく深い繋がり」を生み出し、そこから「スポーツ始めよう」というブームアップを引き起こし、アディダスの商品に関心を持ってもらうことが、ソーシャルメディアだからこそ実現できるマーケティングコミュニケーションであり、今回アディダスが「mixi FES!」で実践した様々なインタラクションの本質なのだ。
2010 FIFA ワールドカップ南アフリカ大会は終わりを迎えたが、ヨーロッパではこれから各国のリーグが盛り上がり、また UEFA チャンピオンズリーグTM も始まった。日本国内では J リーグが佳境を迎える。「mixi FES!」でサッカーに「参戦する」きっかけを得た「新しいファン」が、国内外のサッカーに興味を持ち、より一層楽しんでくれれば、「mixi FES!」でアディダスが伝えたかったメッセージが確実にユーザーに浸透したと言えよう。
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| アディダス・ジャパン株式会社 スポーツパフォーマンス事業本部 市丸 亜矢子氏 |
● アディダスが考えた「目的を果たすためのアプローチ」
アディダスがなぜソーシャルメディアマーケティングを積極的に実践しているのか、そのエッセンスは前編で紹介した「なぜ mixi とタッグを組んだか」という部分でも紹介しているが、より詳しいお話を伺った。
市丸氏によると、サッカーを「観戦する」ことが中心の層は多く、その彼らに何らかの形でサッカーに「参加している」という意識をもってもらうために、アディダスでは「観戦から参戦へ」というメッセージを打ち出しているという。
とはいえ、「では、みんなでサッカーについて語り合いましょう」という方向性では誰も付いてきてはくれない。まずは、ゲーム性のあるコンテンツや、感じたことをコメントしてみるライトなコミュニケーションを通じてサッカーへの関心を高めてもらうことが重要だという。そして、アディダスが訴えたい様々なブランドメッセージを、じっくりと浸透させる仕組みが中長期的なファン層の拡大に繋がると考えているのだ。
これは、「mixi FES!」でのコミュニケーションのメカニズムを紐解くと明確になる。市丸氏によると、「まず、知ってもらう」ことが全てのスタートだとし、その端緒は自分でアプリを知ることや友人から紹介されることで生まれる。そこから「参加してみよう(=ゲームへの参加)」、「観てみよう(=ゲームでの予想や議論を踏まえて感情移入が生まれる)」、「もっと知ってみよう(マイミクの輪やmixi コミュニティでサッカーの話題をするようになる)」というフェイズを辿ることで、時間を掛けてファンになってもらうことを期待しているという。その中で「自分もやってみよう」という意識を高め、アディダスの商品やブランドを好きになってもらうことが彼らのゴールとなるのだ。
● ソーシャルメディアマーケティングは「広告」になってはいけない
市丸氏は、「mixi FES!」での取り組みは全て順調に進み、設定していた KPI を上回る結果となったと語った。特に、誰もが注目した日本戦以外の試合でも、盛んに議論やゲーム参加が進み、日記やコミュニティでも話題になり、「サッカー=アディダス」いうメッセージを多くのユーザーに知ってもらうことができたという。
しかし、その盛り上がりを「商品の販売に繋げる」という発想は次のチャレンジになるという。ソーシャルメディアでの盛り上がりを商品の購買意欲に繋げることは重要だが、ソーシャルメディアマーケティングにおいて、商品を前面に押し出したキャンペーン展開は広告に捉えられがちになる、と市丸氏は語る。商品を強く押し付けるよりも、ポジティブにコミュニケーションメッセージと商品をユーザーに知ってもらうことが、ソーシャルメディアマーケティングで実現したいひとつであると考えているという。
ソーシャルメディアでは、いかに「自然な流れ」を生み出すかが重要だという。デジタルでしか実現できない情報伝達や企業と消費者の繋がりを設計し、そこから生まれた興味、関心が商品を店頭で手にするきっかけになることが重要なのだ。アディダスとユーザー、ユーザーとユーザーの間に「ゆるく深い繋がり」を生み出し、そこから「スポーツ始めよう」というブームアップを引き起こし、アディダスの商品に関心を持ってもらうことが、ソーシャルメディアだからこそ実現できるマーケティングコミュニケーションであり、今回アディダスが「mixi FES!」で実践した様々なインタラクションの本質なのだ。
2010 FIFA ワールドカップ南アフリカ大会は終わりを迎えたが、ヨーロッパではこれから各国のリーグが盛り上がり、また UEFA チャンピオンズリーグTM も始まった。日本国内では J リーグが佳境を迎える。「mixi FES!」でサッカーに「参戦する」きっかけを得た「新しいファン」が、国内外のサッカーに興味を持ち、より一層楽しんでくれれば、「mixi FES!」でアディダスが伝えたかったメッセージが確実にユーザーに浸透したと言えよう。
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