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マーケティング2012年5月21日 06:00

スマートフォン普及でモバイルコンテンツ市場はどうなる? 〜フィーチャーフォンコンテンツ6,500億円市場の行方〜後編(VRI コラム)

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20120521/1.html
著者:戸口功一
国内internet.com発の記事
前回、スマートフォンの急速な普及について触れてきた。さて、今回は影響するキャリアマーケットの実情を見ていく。

2010年のアプリ市場は123億円となっている。まだ影響があるような規模ではないが、この時点と2011年後半ではスマートフォンの普及数が大きく異なっている。先行する iOS 系は垂直統合型のコンテンツプラットフォームシステムを構築しており、Apple というブランドにおいて、独自のコンテンツビジネスを展開している。

一方、Android OS 系では Android マーケット、各通信キャリアマーケット、大手 SNS マーケットなどが整備され始めている。特に人気ゲームを有しているプロバイダーは大手 SNS マーケットが管理するプラットフォームへゲームを提供し始めている。なぜなら大手 SNS サイトは既に多くの会員を獲得しており、そこへの訴求が容易であること、SNS 事業者としても人気ゲームによってさらなる会員獲得につながるという Win-Win の関係が成立している。

また、セキュリティ面のケアが大手 SNS マーケットは優れているといった点も利用が進んでいる理由となっている。知財を有するプロバイダーにとっては、渡りに船的なサービスを大手 SNS マーケットは初期のスマートフォンマーケットにおいて提供してくれる強みがある。さらに大手 SNS マーケットは、決済機能を従来のフィーチャーフォンマーケットと同様にキャリア決済に対応させており、キャリアとしてもある程度の手数料を確保できる旨みもある。

既存市場の縮小と新システムへの対応

総務省/モバイルコンテンツ・フォーラム発表「モバイルコンテンツ市場規模の内訳」資料によれば、フィーチャーフォン・モバイルコンテンツ市場は、スマートフォンの影響以前からこの徐々に変化が起こっていた。フィーチャーフォン・コンテンツの王道であった音楽配信系が2010年に入り減少した。同じくゲームも減少期に入ってきている。モバイルコンテンツ産業を牽引してきた2大カテゴリーの減少は、この産業に何かが起こってきている兆しではないかと思われる。

そしてアバター/アイテム販売(SNS 等)の急激な伸び、その中身はほぼ SNS ゲーム課金収入といっても過言ではない。スマートフォン以前からモバイルコンテンツ産業は新しいビジネススキームにシフトしてきていたのである。1コンテンツいくら、月額いくらの時代から、遊ぶ用途に応じたアイテム課金の仕組みは、ゲームそのもののスタイルを変え、進化し始めている。

このシステムを成功へ導いた要因は、大規模 SNS(会員数が1,000万以上)の影響は大きい。以前のネットワークゲームの時では考えられない、利用者1回100円が売上として規模の論理で大きな利益を生むことになった。

実はフィーチャーフォン時代のキャリアマーケットも数千万という契約数でビジネスが成立していたことと同じである。何かのサービスである一定の規模を得ることができればそれを軸にして、様々なビジネスの拡大が見込めるのである。今後も新しいサービスを核にしたビジネスが登場することは間違いない。早急に規模を獲得させるコアサービス(無料)を構築し、そこに魅力のあるコンテンツを供給し、参加者によってサービスが自然と拡大していくビジネス、これはソーシャルビジネスを勝ち抜く上で必要不可欠なものとなるだろう。

さらに、デバイスに拘束されることがないサービスが条件となる。日本独自に進化したフィーチャーフォン・モバイルコンテンツビジネスは、その使命を次のステージへと引き継ぐことになる。その時、6,500億円の産業でビジネスをしてきたプレイヤーは、どのように進化していくのだろうか。自らキープレイヤーになるのか、勝ち組に乗る選択をするのか、誰にでもチャンスはあるのだから。

今回のコラムは筆者が「ビジネスファミ通」に寄稿したものを抜粋。
http://www.famitsu.com/biz/

(執筆:戸口功一)

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