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独ライプチヒ大学が米国 IR 協会(NIRI)の年次大会で報告「ソーシャルメディアで先行するのはドイツ、イギリス企業」(VRI コラム)
この6月3日からシアトル(米ワシントン州)で開催された米国 IR 協会(NIRI)の年次大会。4日間にわたって、企業の IR 担当者やコンサルタントが IR 現場から多くの実例を報告し、直近のトレンドが紹介される一方、直近の IR ツールを示す IR 支援企業のブース出店は50を超した。約1,300人の参加者の中には、オーストラリア、韓国、台湾、マレーシア、アラブ首長国連邦、カタール、イスラエル、南アフリカ、ウクライナ、ブラジルなど海外の IR 関係者も目立った。
80を超す分科会のなかでも、「グローバル IR」、「ソーシャルメディア」、「変貌した証券市場」の3つのテーマに最も関心が集まった。その中でも、「ソーシャルメディア」分科会の「ソーシャルメディアとソーシャルする(Socializing with Social Media)」と題するパネル・ディスカッションは、オンライン IR コンサルティングのエデルマン、独コンピュータ大手 SAP、米コンピュータ大手シスコ・システムズ、薬品大手アルニラムなど Twitter や Facebook などソーシャルメディアの活用で大きく先行する3社の IR 担当者が登壇することもあり、200人を超す IR 関係者で埋まった。
その中で、独ライプチヒ大学大学院博士課程の研究生クリステイン・コーラー氏が「インベスター・リレーション2.0〜フィナンシャル・コミュニケーションズ、オンライン・ダイアローグ、モバイル・インフォメーション〜」と題し、20ページもの大部のパワーポイントを使った説明を始めると、会場はいっぺんに緊張感に包まれた。というのも、その報告は、2011年12月〜2012年3月までの4か月間に、ダウ30(米)、FTSE(英)、CAC(仏)、DAX(独)、日経(日)など主要国の株価指標に採用されている企業から時価総額の大きな順に150社、いくつかの米ラッセル指数から株価パフォーマンス上位の企業を40社、合計190社のグローバル企業の IR サイトを調査した実証研究だったからだ。
「ソーシャルメディアの活動」、「対話と関係構築」に続く「モバイル・アプリケーション」でコーラー氏は、調査したグローバル企業190社のうち、IR モバイル・ウェブサイトを採用している企業は2012年31社(2011年は17 社)、IR アプリは23社(同2社)だったと指摘し、IR アプリの急速な増大ぶりを明らかにした。QR コードやモバイル・ウェブサイト、IR アプリ、バーチャル年次株主総会、オンライン議決権投票など IR サイトにおけるモバイル・アプリケーションもいくつかある。もっとも広く利用されているのは年次株主総会関連だろう。オンライン議決権行使(132社)に達するが、バーチャル総会も同時に開催するハイブリッド企業は5社、バーチャルだけの企業は1社だけで、まだまだの感は否めない。
コーラー氏は、こうしたモバイル・ツールの種類や機能のモバイル・アプリケーションの利用度を数値化したインデックスも開発。そのソーシャルメディア・モビリティ・インデックスで調査対象となった各社をランキングすると、トップは独保険大手アリアンツ、2位に英大手銀行ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド、3位が独薬品大手バイエル、同じく独エンジニア大手シーメンス、5位に独化学大手 BASF、6位に英大手石油ロイヤルダッチ・シェルと、じつにトップ10はすべて英独の企業が占める結果となった。
米国企業の名前は1社もなかった。株主に対するソーシャルメディアの取り組みは、「DAX と FTSE が先行し、NIKKEI は遅れている」(コーラー氏)というのだ。このとき、前日のパネル・ディスカッションでの光景がよみがえってきた。グローバル投資家の1人が「企業とのコンタクトで面倒なことは願い下げにしたい。たとえば日本企業です。ウェブサイトに代表電話番号しか載っていないので、担当者と面談するまでが大変だった覚えがあります」と語ると、会場は苦笑に包まれたのだった。
そういえば、今回の NIRI 年次大会に日本企業の名前は見かけなかった。日本からの参加はもちろん、ニューヨークなどに駐在する IR 担当者の姿もなかった。
(執筆:米山徹幸)
80を超す分科会のなかでも、「グローバル IR」、「ソーシャルメディア」、「変貌した証券市場」の3つのテーマに最も関心が集まった。その中でも、「ソーシャルメディア」分科会の「ソーシャルメディアとソーシャルする(Socializing with Social Media)」と題するパネル・ディスカッションは、オンライン IR コンサルティングのエデルマン、独コンピュータ大手 SAP、米コンピュータ大手シスコ・システムズ、薬品大手アルニラムなど Twitter や Facebook などソーシャルメディアの活用で大きく先行する3社の IR 担当者が登壇することもあり、200人を超す IR 関係者で埋まった。
その中で、独ライプチヒ大学大学院博士課程の研究生クリステイン・コーラー氏が「インベスター・リレーション2.0〜フィナンシャル・コミュニケーションズ、オンライン・ダイアローグ、モバイル・インフォメーション〜」と題し、20ページもの大部のパワーポイントを使った説明を始めると、会場はいっぺんに緊張感に包まれた。というのも、その報告は、2011年12月〜2012年3月までの4か月間に、ダウ30(米)、FTSE(英)、CAC(仏)、DAX(独)、日経(日)など主要国の株価指標に採用されている企業から時価総額の大きな順に150社、いくつかの米ラッセル指数から株価パフォーマンス上位の企業を40社、合計190社のグローバル企業の IR サイトを調査した実証研究だったからだ。
「ソーシャルメディアの活動」、「対話と関係構築」に続く「モバイル・アプリケーション」でコーラー氏は、調査したグローバル企業190社のうち、IR モバイル・ウェブサイトを採用している企業は2012年31社(2011年は17 社)、IR アプリは23社(同2社)だったと指摘し、IR アプリの急速な増大ぶりを明らかにした。QR コードやモバイル・ウェブサイト、IR アプリ、バーチャル年次株主総会、オンライン議決権投票など IR サイトにおけるモバイル・アプリケーションもいくつかある。もっとも広く利用されているのは年次株主総会関連だろう。オンライン議決権行使(132社)に達するが、バーチャル総会も同時に開催するハイブリッド企業は5社、バーチャルだけの企業は1社だけで、まだまだの感は否めない。
コーラー氏は、こうしたモバイル・ツールの種類や機能のモバイル・アプリケーションの利用度を数値化したインデックスも開発。そのソーシャルメディア・モビリティ・インデックスで調査対象となった各社をランキングすると、トップは独保険大手アリアンツ、2位に英大手銀行ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド、3位が独薬品大手バイエル、同じく独エンジニア大手シーメンス、5位に独化学大手 BASF、6位に英大手石油ロイヤルダッチ・シェルと、じつにトップ10はすべて英独の企業が占める結果となった。
米国企業の名前は1社もなかった。株主に対するソーシャルメディアの取り組みは、「DAX と FTSE が先行し、NIKKEI は遅れている」(コーラー氏)というのだ。このとき、前日のパネル・ディスカッションでの光景がよみがえってきた。グローバル投資家の1人が「企業とのコンタクトで面倒なことは願い下げにしたい。たとえば日本企業です。ウェブサイトに代表電話番号しか載っていないので、担当者と面談するまでが大変だった覚えがあります」と語ると、会場は苦笑に包まれたのだった。
そういえば、今回の NIRI 年次大会に日本企業の名前は見かけなかった。日本からの参加はもちろん、ニューヨークなどに駐在する IR 担当者の姿もなかった。
(執筆:米山徹幸)
記事提供:株式会社ビデオリサーチインタラクティブ

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