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気分の良い解雇のされ方はあるのか?

本項をお読みの読者の大半は、人生で一度くらい会社を解雇された経験をお持ちではないだろうか。その過程がどうであれ、首を切られるのは面白くないが、Wall Street Journal (WSJ)の Sarah Needleman 氏は「屈辱に近い解雇は後々まで語られる」と書いている

Needleman 氏は、大リーグの New York Mets が先ごろ Willie Randolph 監督を解雇したことについて次のように述べている。
米企業で行われる悪い形の解雇は、プロ野球の監督が解雇された時ほどマスコミで取り上げられない(あるいは厳しい目を向けられない)が、ダメージは前者の方がはるかに大きい。しかも、それはまな板の上のコイである社員だけに当てはまらない。職場について研究する専門家らによると、これらはビジネスパートナー各社、 ベンダー各社、そして消費者の間で会社の評判を落とすだけでなく、人材の確保や維持をも難しくするという。
WSJ の記事では、次のようなものをはじめ、「悪い解雇」の例が複数示されている。
家族全員で米国を横断する引っ越しを終えて新しい職場で働き出した技術担当バイスプレジデントがその1か月後に解雇された。理由:計画の変更。
働き始めて2か月連続で目標を達成している営業担当者が解雇された。決断を下した新任の VP は理由を一切説明していない。
社内教育担当者が昼食時に雇用主から電子メールを受信した。「無料ダイヤル番号に電話をするよう指示が書いてあり、そこには、この小規模技術ベンダーは廃業するので社員は全員直ちに帰宅すること、というメッセージが録音されていた」という。
あなたが今何を考えているのか筆者にはお見通しだ。「米企業悪夢の解雇」という映画のシナリオを書いているところなら、これらの話も付け加えておきたい。だが、WSJ の記事が伝えたいのは解雇の仕方に関するアドバイスなのだ。具体的には次のようになる。
解雇を言い渡す場合は、(可能であれば)本人に直接、プライベートな場所で、1日の最後に伝える。

理由も伝えること。
相手に解雇手当の条件を選択させる。その内容には限度はない(ただし、これができるのは最高経営責任者だけであり、交渉も採用時に行われるものだ)。

社員を解雇するためのトレーニングを受講することも検討したい。
この最後の項目を筆者は重要だと感じている。人を解雇することは 1)難しく、2)楽しいことではない。筆者も人を解雇した経験があるし、うまくできなかった。正当かつ必然であっても、突然の想定外のことであっても、その行動にはだれもが神経質になる。解雇を言い渡す立場の人間は、自分が相手の収入に悲惨な影響を与える可能性のある行動を取ろうとしていることが良く分かっている。たとえ解雇の判断が組織にとって正しいものであっても、それは決して気分の良いものではないのだ。

しかも、解雇される側は(当然のことながら)パニックを起こし、感情的になり、身構えてしまい、訴訟や自分自身の気が変わるといった不快な状況を回避することが難しくなる。多くの企業が解雇手続きの際に人事担当者を同席させるのにはこのような理由からだ。彼らの方が、あなたや、解雇される人よりも冷静で、その手続きに役立つ情報をうまく処理できるのだ。

だが、その手続きはそれでも常に不快なものである。

大詰めを迎える Yahoo (2008年07月08日)



Microsoft と Yahoo による買収ドラマは永遠に続くかのように思えてきた。もちろん、衰退の進む同検索大手買収に Microsoft が興味を示しているとのうわさは2007年初頭から何度も流れていたが、実際の動きが始まったのは、Microsoft が Yahoo 買収に446億ドルを提示したことを発表したわずか5か月前(2月1日)に過ぎない。

そして今、このドラマはその第三章を迎えようとしているようだ。internetnews.comが次のように伝えている。
Microsoft は7月7日、Yahoo の一部もしくは全部の買収に関する交渉再開に前向きであることを明らかにしたが、Yahoo 取締役会の刷新を条件にしてきた。これは、投資家である Carl Icahn 氏の経営人刷新に向けた大きな追い風になる。
自慢するわけではないが、このことは2月1日に出した筆者の予測を思い出させる。それは、次のような内容だった。
「Microsoft が Yahoo を買収するかどうかはまだ分からない」
失敬、これは冗談だ。筆者は決してこのような危険は冒さない。しかし、「Yahoo は嫌々ながら実行に踏み切るかもしれない」程度の冒険的発言はする。internetnews には次のようにある。


475億ドルでの Yahoo 買収交渉を5月上旬に打ち切ったMicrosoft は、8月1日に開催される Yahoo の株主総会で新役員が選出されれば即座に交渉に入ることを明かした。


Yahoo の主力株主であり、同社現役員に代わる新取締役候補名簿を提案中で、潤沢な資金を持つ資本家の Icahn 氏が7日に公表した公開書簡のなかで述べたところによると、同氏は先週、Microsoft 最高経営責任者(CEO)の Steve Ballmer 氏と頻繁に話し合いを持ったという。


Icahn 氏は、「新役員が選ばれた場合、Steve は Yahoo との主力取引について意見交換することに関心があるとわたしに伝えてきた」と語っている。


筆者は4月に Gartner Research の2人のアナリストのコメント(ComputerWorldで引用されている)に言及した「Yahoo も必死だが、Microsoft はもっと深刻」という短いブログを書いているので、Icahn 氏にその意志があることは確信している。
ネバダ州ラスベガスで Gartner が主催したカンファレンスのプレゼンテーションでは、アナリストの Michael Silver 氏と Neil MacDonald 氏が、Microsoft は市場の声にまだ対処しておらず、20年近く積み上げられてきたレガシーコードと判断が大きな負担となっており、ソフトウェア開発者が行動に出なければ Windows が現実的意味を失ってしまうような深刻な競争に数多くの分野で直面している、と語っている。
その後、株主の反乱に直面する Yahoo には買収される以外に現実的選択肢が全くないことを(かなり正確に)悟った Microsoft が5月上旬に交渉から手を引いたこと以外、状況にあまり変化はない。

Yahoo の株主総会前に何かしら(つまり Google)の変化がなければ、Yahoo の運命は8月1日に決まるのかもしれない。


Firefox 3はブラウザ界の Danni Ashe



長年インターネットを利用してきた方なら、8年ほど前にモデルの Cindy Margolis が、自分がインターネットで最もダウンロードされた女性だと主張したのをご記憶かもしれない。だが、彼女の主張はモデルでインターネットの草分けでもある Danni Ashe に強く否定された。ここから、Howard Stern のファンクラブを中心にさまざまな話に展開していった。懐かしの90年代である。

いずれにせよ、Mozilla の「Firefox 3」ブラウザの記事を読んだ筆者は、その時代を懐かしく思い出していた。ギネスブックの関係者らは、6月17日の初公開時に800万2530回のダウンロードを記録した Firefox 3を、24時間以内に最も多くダウンロードされたソフトウェアに認定した(過去に同様の記録が認定されていなかったことはさておき、Mozilla が記録を樹立した今、Microsoft も、その半分引退した会長もざまあ見ろである)。

筆者は Firefox 3を愛してやまない。Danni Ashe の方が Cindy Margolis より良いパーツを使っているように(ここは筆者にお付き合いいただきたい)、Firefox もナンバー1ブラウザの「Internet Explorer」より良いパーツを使っている。タブ機能と同ブラウザの下に内蔵されている検索バーの2つは筆者のお気に入りのツールだ。

筆者は、以前「Netscape Navigator」に可能な限り固執したような人物だ。それが初恋のブラウザであり、IE に浮気はできなかった。筆者は IE が大幅に優れていることが明らかになるまで抵抗したのだ。

だから、優れたブラウザが再び目の前に現れるのは素晴らしいことだ。Firefox 3が謳い文句通りのできであることを願いたい。筆者は次の部分に関心がある。Mozilla によると、新バージョンではユーザーがウイルス、スパイウェア、トロイの木馬などの各種マルウェアをインストールすると分かっているサイトにアクセスすると警告するという。



ノート PC を所有するカフェイン中毒者全員が無線 LAN の一時利用料金を支払うことに前向きではないことに Starbucks がついに気付き始めたことは先月お伝えした。だが、なかには有料の方がうれしい人もいるようだ。

このたび、7000店前後の店舗に無償 Wi-Fi 回線を導入する同社の計画が一段とシンプルになったようだ。Starbucks は7月1日、今後9か月で600か所の店舗を閉鎖し、最大1万2000人を解雇することを発表した。バリスタのみなさんにとっては本当に不幸なことだが、そのなかの数人は魅力あふれる IT の世界がおそらく歓迎するであろう。こちらの業界は、求人が増加する一方で、志望者の供給が減少しているのだ。

ウォールストリートは、このレイオフのニュースに典型的なお祝いムードで反応し、Starbucks 株はNasdaq の取引終了に向かい最大7.2%値を上げた。何とも貪欲な連中である。ここ1年の間、米国内の金融拠点でもどこでも、数千人のトレーダーや投資銀行家がレイオフされたときにシャンパンで乾杯した場面は筆者の記憶にない。筆者が覚えているのは、マンハッタンにある高級マンションを手放し、毎年恒例の海外休暇を差し控えざるを得なくなった「世界の覇者」たちの多くの泣き言ばかりだ。なかにはその方がうれしい人もいると思う。



このブログではちょうど1週間前、IT 系の学科を専攻する学生が2008年に20%減となったこともあり、IT 系オフィスワーカーが不足し始めているというレポートをお届けした。これは供給側の話だった。



今回は、需要の側からの朗報をお届けする(BusinessWeek.comの提供):
AeA (旧米国電子工学協会)という団体が今週公開した新たな調査結果によると、技術業界の仕事は大都市を中心にかなり増えつつあるという。同協会による Cybercities 2008の調査によると、2006年(データが残る最新の年)には51都市でハイテク関連の仕事が増えたという。この調査は、チップの製造やソフトウェアエンジニアリングの分野など、技術製品の製造にかかわる新しい仕事を追跡している。

おそらく当然のことだが、首都圏で最も大きな成長を示したのはワシントン州シアトルだった(Gates 氏が若くして Microsoft を去ったのでもう1つ空きがある)。あとは、ニューヨーク、そしてワシントン DC と続く。



また、首都圏で最も急速な割合で成長しているのはカリフォルニア州リバーサイド/サンバーナーディーノで、IT 系の仕事は12%増だった。これもかなり興味深いが、もっと興味深いのは以下だ。
技術系オフィスワーカーが最も密集しているのは 1000人中286人が IT 系オフィスワーカーだったシリコンバレー、続いて230人のコロラド州ボールダー、アラバマ州ハンツビル、 ノースキャロライナ州ダラム、そしてワシントンと続く。

IT 系オフィスワーカーの不足と、通勤コストの上昇や専門家の在宅勤務に必要な技術の向上を組み合わせると、マニアの国の人々にとってかなりおいしい構図が出来上がる。もしそれで十分でなくとも、彼らは、自分にあると主張し続ける社交術を学習しなくても良くなる可能性がある。本当のマニアの逆襲が始まるのだ。