openSUSE 11と KDE4の第一報筆者のところに、Novell 最新の Linux 製品である「openSUSE 11」を一度見てみないかという話が来た。最近いくつかバージョンを試したが使い続けるには問題が多かったのがこのディストリビューションだ。これは、エンタープライズデスクトップで Red Hat とともにかなり人気が高いようだ。KDE4の LiveCD を入手した筆者は、さっそくそれを試してみた。
カーネルバージョン: 2.6.25.5-1.1-default パッケージ:YAST 管理の RPM デスクトップ: KDE 4(GNOME および KDE3.5の両バージョンもあり) KDE のライブ CD を起動すると、KDE4のデスクトップが表示された。openSUSE のフルセット DVD には、GNOME、 KDE3.5、そして XFCE の各インストレーションオプションが用意されており、選択肢は多い。インストールデスクトップアイコンを使うと、それがディスク設定段階で筆者のディスクのパーティションレイアウトを検知し、12GB の「root」は消去してインストールするが、これより大きい「/home」パーティションはそのままマウントするという、筆者が通常手動で選んでいる操作を提案してきた(図1参照)。これは見事だった。 リリースノートによると、インストーラは今回のバージョンで書き直されており、確かにスムーズに動作して初期インストールを約7分で処理し、CD を取り出して再起動すると5分でセットアップを完了する(図2参照)。すべてがかなり直感的に使えて、前バージョンからかなり改善されているようだ。 筆者の目の前にはインストールされた KDE4のデスクトップがすぐに表示された。このバージョンの KDE を使うのは今回が初めてで、デスクトップウィジェットや内蔵の合成エフェクトと一緒だとかなり見栄えが良い(図3参照)。筆者はどちらかといえば GNOME ファンだが、現在は KDE の方が興味深い技術革新を進めているように見える。 YAST がシステムアップデートのインストールを促すメッセージを表示してきたが、その作業はスムーズに完了した。YAST は SUSE 上のオールインワンの管理ツールで、筆者はこれまで、パッケージ管理関連を中心にさまざまな経験をしてきた。言うまでもなく、このライブ CD はフルセット DVD より大幅に軽量で、バンドルソフトウェアも少ないが、平均的なユーザーがとりあえず必要なものはすべてそろっている。KDE に必ず付いてくる総合ツールスイートに加え、「Firefox3」(今回はベータ5)、「OpenOffice.org」、 「Amarok」ミュージックプレーヤなどが付属する。 筆者は、YAST を使って GIMP をインストールしようとしたが問題が発生した(図4参照)。残念ながら、openSUSE サーバー上で RPM ファイルが見つからなかったのだ。 次に筆者は、Linspire の「Click’N’Run」と同じように動作する「SUSE Build Service」を試してみた。これは、検索に対応したオンラインのパッケージコレクションで、インストレーションはワンクリックで可能になっている。残念ながら、GIMP もそこから先にインストールが進まないことが分かり、本稿執筆時点では openSUSE サーバーは需要をさばききれない状態だ。筆者の NVIDIA 用グラフィックスドライバはインストール済みだったが、メインメニューにある「configure desktop」 アプレットを使ってデスクトップの効果を有効にする必要があった。Dolphinが KDE4のデフォルトファイルマネージャとしてKonquerorと入れ替わっているのは大きな改善だと思うが、筆者の趣味では「Nautilus」や「Thunar」の方が快適性は上だ。 この「Dell XPS m1330」ノート PC のハードウェアについてはサポートは良好に思えるが、ワイヤレス接続でいくつか問題に遭遇した。自分のネットワークは見えるのだが、設定で WPA2のパスワードを登録しても接続することができなかった。しばらく考えたが、結局固定回線に戻してしまった。これは GNOME 版 openSUSE が付属する GNOME の「Network Manager」に頼りすぎているのが原因かもしれない。この問題は、いずれ改めて考えなくてはならない。 MPEG2ビデオファイルを初めて開こうとしたところ openSUSE サイトに移動したので、マルチメディアコーデックのインストールはかなり簡単だった。ここにある情報は素晴らしく、このディストリビューションを初めて使うユーザーにとって便利だと思われるガイドがサイト全体に多数用意されている。筆者は Fluendo オプションを飛ばして、コミュニティーオプションにあるコーデックパックのインストールを選んだ。これで、MP3の曲や制限付きビデオフォーマットも何の問題もなく再生することができた(図5参照)。このパッケージはさらに、手元の Web ブラウザ用に「Java and Adobe Flash」もインストールするためかなり便利だ(図6参照)。 YAST でいくつかの問題に遭遇したり、KDE4に関する知識不足もあったが、筆者はこのリリースは openSUSE 10.3に対してうまい改善が施されていると思っており、GNOME バージョンを近々もっと調査することになるだろう。これにはまだ、Windows ライクな外観や、オフィス/エンタープライズアプリの重視など、かなりビジネスデスクトップに近い感じが残っていると筆者は思う。 これを典型的なエンタープライズ Windows ドメインと統合すべくかなりの努力が続けられてきたが、それが、Novell と Microsoft が2007年に交わして論争を呼んだ提携に助けられたことは確かだ。このディストリビューションは、初心者ユーザーが取り組むには「Linux Mint」や「Mandriva」ほどは分かりやすくないが、ビジネス環境用として有力候補になるし、それこそ Novell が意図している市場だ。 落ち着いたらフルセット DVD を入手し、その徹底レビューを行う。それまではこちらからご自分でお試しいただきたい。
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